霏々

音楽や小説など

2024.08.05 河西結心・八木栞・福田真琳・豫風瑠乃 つばきファクトリー加入3周年記念ライブ『~リトキャメ・ファイッ!~』@O-EAST

素敵なイベントだったけれど、途中から色々な妄想や空想に脳味噌のメモリを奪われて、あまり記憶が定かでない。勿体ないと言えば、勿体ない。でも、想像せずにはいられないあれやこれや。そんな身勝手な想像は、また別の機会に何か別の形にするとして、とりあえずイベントを終えて思ったことを書こう。そんなに長くはならないと思う。

 

まず、4人のオーラが凄い。全員が全員、違う輝き方をしている。なんなんだろう、あのバランス。「個性」って簡単な言葉で片付けるには忍びない。ハロプロのアイドルたちはそれなりに見てきたつもりだけれど、あんなに完成されたチームはそうそうお目にかかれないと思う。なんていうか、もはやハロプロって感じがしなかった。

真琳ちゃんと瑠乃ちゃんが『Just Try!』を歌って、その明らかな「つんく♂節」に「あなたたちそう言えばハロプロだったのね」と思ったくらい。会場入りの待ち時間で脱水気味だったからかな。それくらい、なんていうか、「はっ」とした1曲だった。

 

そう言えば、今日は最初の抽選で落選してしまったので、当日券でした。当日券でも当選したことを喜ばなければ。O-EASTの1階での待ち時間は灼熱地獄の汗ダラダラ地獄でしたけど、1000番以降の整理番号でほぼほぼ角の最後列でしたけど、それでも有難がらなければならないでしょうな。

私は知らなかったのですが、リトキャメのイベントは、これがなんと2回目らしいとのこと。1回目はデビューした年にやったということで、2年ぶりになるのかな。そんな記念すべきイベントに参加できて、ありがたやありがたや。

ぶっちゃけ平日なのに開演時間早すぎるし、リトキャメは好きだけど、平日なのに開演時間早すぎるから、行くかどうかかなり迷っていました。でも、場所がO-EASTってことで、なんていうかちょっとした行き慣れたプライベートスペースに、ハロプロのアイドルが来てくれるって言うから……こりゃあ、行くしかねぇって感じでした。O-EASTは良い思い出がたくさん。SINCRONICITYではtoeやD.A.NやKIRINJIを観たし、No Busesやtoconoma、それ以外にも度々お世話になっている好きな箱。リトキャメのステージも間違いなく良いものになる。それは決められたシナリオ。運命ってやつですな。

 

さて、話はリトキャメに戻して。

まず、この4人は奇跡的だって話。隙がねぇ、って話。奇をてらってるってわけでもないし、スーパーエリートってわけでもないし、ただただ人間的な魅力が詰まった4人の女の子が偶然、つばきファクトリーって枠組みの中に集まったってだけ。本当に奇跡的なことです。4人がステージに現れた瞬間、うわ、これはもうちょっと何も言えないわ。って感じになりましたね。

そうですね、それ以上、口を開いてはいけません。イベント終了後、少し離れたところから言ってはいけない言葉が聞こえてきましたが、まぁ、ぶっちゃけ私も思っていたことですし。とりあえず言える範囲で言えば、「完璧」でした。

 

4人について、1人ずつ喋ってこー!今日、生で彼女らの姿を見て思ったことです。

 

河西結心ちゃんから。結心ちゃんはもうピュアピュアのキレキレでした。真っ直ぐで穢れのない心であることが歌声から伝わってくるほど。この蒸し暑い都会の夏の夜を清涼感で満たしてくれる。ちょっと素っ頓狂な雰囲気もあるけれど、いつだって真面目。ダンスも手を抜いていないことが伝わってきますし、とにかく好感度が高い。一番年上ということもあって、がんばって4人をまとめようとする姿も愛おしい。最後のMCでは、年上だから引っ張らなきゃいけないと思っているけれど、3人にはいつもたくさん助けられてて……と涙する場面もあったり。本当に心が綺麗なんだなと思わされます。信頼できるリトキャメのエースにしてキラキラのリーダー。そんな感じがします。

 

次に八木栞ちゃん。ヤギシオリ!はもう魅力がこれでもか、ってくらい詰まってますよね。MCで明かされた通いレッスン時代の、宿泊ホテル近くでのボヤ騒ぎ事件でも、八木ちゃんらしさが詰まっていました。警報機の音がうっすらと聞こえてパニックになり、グループトークであれこれやり取りしている真琳ちゃんと瑠乃ちゃん。そこに寝起きのヤギシオリ!がすかさず、「避難するよ」の一言。誰よりも先にフロントに電話をかけたうえで、フロアの非常階段の扉を開けに行き、同じ階の宿泊客を逃がしつつ、リトキャメの命も救った八木ちゃん。結局は燃えているのはそのホテルではなかったので、特に大事にはならなかったのですが、おそらくは学校の避難訓練も真剣に受けていたであろう彼女の人間性如実に表れたエピソードでした。

ちょっと余計な話が長くなりましたが、これも楽しい思い出でしたので。

八木ちゃんを見てて思ったのは、とにかく身体操作性が飛び抜けて高いということでした。瑠乃ちゃんはダンスに音を感じている雰囲気があるし、結心ちゃんはきびきびと器械体操的、真琳ちゃんはちょっと芋っぽいけど、品格があるというイメージ。でも、八木ちゃんは誰よりも動きがスムーズで、かつ見せ方がとてもよくわかっているという印章。あれだけ上手に美しく体が動かせるのは、演劇好きがなせる業なのでしょうか。本当に洗練されていて、権威ある女優が舞っているという感じなんですよね。

加えて、歌声は個性的な粘り気があって、ちょっとつんく♂歌唱っぽい感じ。でも、『抱きしめられてみたい』とかでは本当に役に入り込んで、あえてリズムを崩しながら情感を込めて歌うこともできる。割と本気で女優業もいけるんじゃないか、という光り輝くものを感じました。そしてストレートの降ろし髪がそのスタイルの良さと相まって、とても美しく見えました。

 

そして真琳ちゃん。私の大好きな真琳ちゃん。内側から光っている、っていうのは彼女のような子のことを言うんでしょうかね。突き抜けるような歌声でもない、どちらかと言えば、こもったような歌声。でも、アクセントや発音(特に英語は)が独特で、しっとりと気品溢れる高貴な歌声。ダンスは上述の通り、まだちょっと芋っぽいところがありますが、指先の使い方や自分らしい表情の見せ方、何よりも魅力の幅の広さ。カッコイイから美しい、可愛い、愛らしいまで変幻自在。その素朴な佇まいからは考えられないほどの内面からの発光。

MCで喋っていた、お化け屋敷に行った時の話が面白かったのですが、怯える八木ちゃんと瑠乃ちゃんを引き連れて、お化けに「すみません、通ります」と言ったり、小部屋に入る度に「失礼します」と言ったり、怖くなったり緊張したりすると変に丁寧になってしまうお嬢様なところが素敵。不倫をして正妻に毒入りの白粉を渡されて顔が爛れてしまったという怨霊に、「すみません。塗らせていただきます」と言いながらお清めの白粉を塗ったという真琳ちゃんはさすがにお上品過ぎました。そして、そんな不倫に纏わる話から、椅子を並べて座りながらの『でも、いいよ』。意図したものなのか、とにかく流れが完璧すぎました。

 

最後に、瑠乃ちゃんですが、瑠乃ちゃんはとにかく歌声が自由自在。八木ちゃんが身体操作に卓越しているというのであれば、瑠乃ちゃんは声帯操作が抜群です。音楽の波に合わせて、バチっと気持ちのいい音を流線形で当てることができる。そんな感じです。ライブハウスと言うことで、より声をちゃんと響かせる必要があると思うのですが、4人の中では1番、勘が良い感じで、会場の「鳴り」に合わせて歌を響かせられていたと思います。本当に音楽を愛し、音楽に愛されている、というのが伝わってきます。そして、やっぱりウエストが細すぎる。MCでもやっぱり末っ子感が強くて、「やだー」とかそんな感じでとてもかわいらしかったです。

 

と、あまり長々と書くつもりはないので、これくらいで終わりましょう。

最後にこれだけ。

ラストの『青春まんまんなか』が始まる前、真琳ちゃんが「それでは最後の曲」と紹介した後でちょっとした間がありました。そこで一瞬不安になったのか「続いてはこちらの曲」と再び喋り出し、曲始まりのカウントと完全に被ってしまった真琳ちゃんが可愛かったです。うつむいて恥ずかしがりながらも、曲は止まらず、結局そのままイントロを踊り切り、カッコよく最後の楽曲に入っていったのですが、私はもう笑いが堪えられませんでした。そんなミスも素敵よね。

 

とにかくとても楽しいイベントでした。色々な空想をしたので、何か書けたらいいなぁ、と思った次第です。