霏々

音楽や小説など

【小説】

遠野遥「破局」感想

遠野遥「破局」を読了したので、感想を残しておこうと思います。 破局 遠野さんのお姿をテレビか何かで拝見して、「面白そうな人だな」と思っていたところに友人からオススメされたので読んでみました。別の本を読んでいたので、購入から読み始めるまでには…

適応障害と診断されまして… vol.72

適応障害と診断されて473日目(2022年1月30日)にこの記事を書き始めています。前回記事からは割と短いスパンで書くことになっていますね。最近は調子が悪いせいなのか、作品を色々と楽しんでいるせいなのか、ついついブログを書きたくなってしま…

適応障害と診断されまして… vol.71

適応障害と診断されて461日目(2022年1月18日)にこの記事を書き始めています。 前回の適応障害記事を書いたのが2021年8月17日で、復職から1か月程度経ったころでしたね。「治った!」宣言もしてしまったので、もう書くこともないかなぁと…

島田荘司「火刑都市」感想

島田荘司さんの「火刑都市」を読了したので、感想文を書かせていただきます。島田荘司さんの作品は「占星術殺人事件」、「斜め屋敷の犯罪」の2作しか読んでいなかったので、本作で3作目になりますね。 火刑都市 島田荘司さんとの出会いは「占星術殺人事件…

東野圭吾「白鳥とコウモリ」感想

東野圭吾「白鳥とコウモリ」を読了したので感想を残しておきたいと思います。 白鳥とコウモリ 書店をぶらぶらしていたときに何となく本書の分厚さが気になって手に取ってみました。灰色の表紙も雰囲気があって、「白夜行」みたいな話かなぁと期待して読み始…

宇佐美りん「推し、燃ゆ」感想

芥川賞受賞作である本作を遅ればせながら読みましたので、感想文を残しておこうと思います。 推し、燃ゆ 作品購入の経緯 まず1つに現在「適応障害」という心の病気で休職しており、時間を若干持て余しているということと、生活ルーティーンを整える上で風呂…

ジョン・グリシャム「グレート・ギャツビーを追え」感想

ジョン・グリシャム作、村上春樹翻訳の「グレート・ギャツビーを追え」を読み終えたので感想を書きたいと思います。 これまでもいくつか読書感想文を書いてきましたが、結構あれこれと考えることが多くて長くなってしまいました。が、今回はさらっとまとめて…

J.D.サリンジャー「ナイン・ストーリーズ」考察 vol.2 ~コネティカットのひょこひょこおじさん~

長々しい前置きはやめて、前回の続きから進めていきたいと思います。 1.vol.1 前書き・バナナフィッシュにうってつけの日 2.コネティカットのひょこひょこおじさん ・導入 再会から雑談 ・ラモーナの登場 ・ウォルトとの思い出話 ・ルーとの電話、グレー…

村上春樹「蛍・納屋を焼く・その他の短編集」感想~目に見えないものと宿命~

村上春樹の短編集「蛍・納屋を焼く・その他の短編集」を読んだので、その感想を書いていきます。 蛍・納屋を焼く・その他の短編集 はっきり言ってしまえば、私はほとんど村上春樹さんの小説しか読んでいないと言えるくらいには、村上春樹さんの書く文章が好…

J. D. サリンジャー「ナインストーリーズ」考察 vol.1 ~前書き・バナナフィッシュにうってつけの日~

さて、私の気に入りの作家であるサリンジャーについて書いてみたいと思います。好きな分だけ記事にまとめるのには抵抗がありましたが、友人がこの「ナインストーリーズ」という本を読んでくれたので、この期にもう一度自分の中で考えをまとめたいと思った次…

遠藤周作「海と毒薬」感想 ~構築と主題~

遠藤周作の「海と毒薬」を読んだので、その感想を書きたいと思います。 海と毒薬 こちらも前回の小説のレビュー同様、文学部卒の友人から勧められてた本になります。「痴人の愛」とはタイプの異なる小説でしたが、「海と毒薬」もまた非常に面白い小説でした…

谷崎潤一郎「痴人の愛」感想~彩、そして白の美~

谷崎潤一郎の「痴人の愛」を読んだので、その感想を書きたいと思います。 痴人の愛 文学部卒の友人から勧められて読んだわけですが、私は歴史や文学史に疎く、「大正13年から連載が始まった、同時代を描く小説」と言われてもピンときません。そもそも大正が…