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音楽や小説など

【ほぼ日記】「宮本佳林 LIVE 2024 春 ~Hello! Brand new me~ RETURNS」@横浜Bay Hall

名古屋公演に引き続き、横浜公演にも参加してきました。大学時代のバイト先の後輩が結婚式に呼んでくれたので行けないと思っていたのですが、幸運にも2次会も含め早めに終わったので、急遽当日券で観覧できました。

以下、公演内容の主要な部分については前回の名古屋公演の記事に譲るとして、半分以上は横浜公演に至るまでの私の日常について日記的に書こうと思います。この気持ちを書き留めておくことが、今回の記事の目的です。

 

eishiminato.hatenablog.com

 

 

1.4/13(土)~14(日)に纏わる私の出来事

4/15(月)の夜、この記事を書き始めています。この土日が濃密な休日になるであろうこと、そしてまず間違いなくかなり疲弊するであろうことは目に見えていたので、今日はお仕事をお休みにしていました。案の定、ほとんど寝て1日を過ごし、佳林ちゃんのブログを読んで、何とか気合を入れてパソコンの前に座っています。

 

ameblo.jp

 

土日を振り返る前に、ちょっとだけ今日の話を。

今日は8時までゆっくりと眠り、朝ご飯を食べたり、だらっとしたりしつつ、10時ごろに家を出て病院に行ってきました。原因不明の発熱(37℃くらい)がこの1~2か月断続的に続いていたので、血液検査をしたのですが、その結果を聴きに行きました。基本的な検査を幅広くしたのですが、尿酸値と中性脂肪が高いというザ☆中年的数値以外は何も見つからず。結局、「心因性ですかね~心療内科の方の先生とも相談してみてください」というところで手打ちとなりました。まぁ、ここ1週間は発熱を感じることもかなり少なくなっていたので、一旦は良しとしましょう。心身のケアと、ダイエットを地道に続けるしかないですね。

病院に行っただけですが、すっかり疲れ果て、洗濯機を回してから昼食前に昼寝。セブンイレブンの冷凍パスタを食べながら乾燥機を回し、アイロンをかけてからまた昼寝。ベッドに横たわりながら佳林ちゃんのブログを読んで、「これではいかん」と重い腰を上げてランニングへ。葉桜を冷やかし、息切れから歩きに変え、半分以上は散歩と化した1時間ほどのランニングを終え、お風呂で汗を流します。風呂場の小さな窓を開け、浴槽の中から夕空を見上げるのはなかなかに気持ちの良いものでした。

そして、夕食を食べ、今日も漢方と炭酸リチウムを飲んでから、割と満たされた心もちの中、この記事を書き始めています。

 

さて、すでに長くなっていますが、それでは4/13(土)から。

土曜日は朝から歯医者に行き、1年かかった虫歯の治療がようやく終わりました。が、「やっぱり親知らずは抜いておいた方が吉ですね」という話になり、もう何回か通院が必要そうです。「痛いの嫌だなぁ。えりぽん、ひいては舞美ちゃんくらい腫れたらどうしよう」と思いながら、そのまま電車に乗って、渋谷へ。

「SYNCHRONICITY」というサーキットイベントに友達と参加してきました。1番の目的はトップバッターを務めた「toe」だったのですが、リストバンド引換に想像以上に時間がかかり、私たちがO-EASTに辿り着いたときには既に入場規制…結構ショックでした。まぁ、「toe」に関しては数年前の「SYNCHRONICITY」でもほぼ最前で見られましたし、地方の小さなライブハウスに遠征しに行ったり、結構ちゃんと追っているので今回ばかりは我慢しましょう。

いやぁ、それにしてもまさかリストバンド引換でこんなに手間取るとは。前回私が参加した時もかなり行列になっていたので、「toe」の出番1時間以上前に渋谷駅に集合したのですが、全然間に合いませんでした。前はO-EASTの辺りで引換だったので、何も考えずにO-EASTまで行ったのですが、引換所が見当たらない…スタッフの方に声をかけて尋ねてみると、なんと今回は引換所がWWWの辺りだということ。え、結構遠くね。私という泥船に乗せてしまった友人に謝りつつ、WWWの方に向かいます。

それにしても、O-EASTやWWWに駅から直接行く分には何も問題ないんですが、O-EASTからWWWに移動したことがないので、めちゃくちゃ道に迷いました。頭の中で「なんとなくこっちやろ」と検討をつけて歩き始めたはいいけど、まるで見当違い。地図アプリを使ってみても、どっちがどっちかイマイチよくわからない。人が溢れる狭い路地をいくつか抜け、女子大出身の友人が「『平成女学園』って見ると、なんか居た堪れない気持ちになる」と苦笑いを浮かべ、そうこうしているうちにようやくWWWへ。WWWの入口にいるスタッフの方に、またリストバンドの引換について尋ねると、「あぁ、ここじゃないですね」とまさかの一言。「宇田川36-14って調べてください。パーキングエリアみたいな感じのとこなんで」と説明してもらい、来た道を引き返します。そして、「役所みたいにたらい回しだな」と楽しく愚痴を零し合いながら、渋谷の街を散策しながら謎の呪文「宇田川36-14」を目指します。「『54-71』ってもしかしてなんかの住所からの引用なんかな」とか考えながら。

ようやく目的地付近に辿り着きましたが、そこにあるのは長蛇の列。列を辿っていくと、それはヨシモト∞ホールを超え、かの有名な兆楽のあるデルタ地帯へ。そこをまさに蛇のとぐろの様にぐるっと取り囲む形で、最後尾に並びました。春にしては暑過ぎる陽射しに眉を潜めつつ、「去年に行ったLocal Green Fes.も暑かったよね」「あそこで『離婚伝説』を知れたのは大き過ぎる」というような思い出話に花を咲かせながら、散りかける桜の花を見ながら、列が進むのを待ちました。

30~40分くらい並んだ後で速足でO-EASTまで戻ったのですが、先述の通り、既に「toe」は入場規制。まぁ、そうだよなぁ。タイムテーブルを見て、「とりあえず『Helsinki Lambda Club』行くかぁ。結局その後、『betcover!!』と『No Buses』観るし」と来た道をまた戻り、今度はQUATTROへ。開演15分くらい前につき、お手洗いやドリンク交換などなど済ませ、フロアに入場しますがまだ余裕のある客入り。開演直前になって徐々に人が集まり出し、「おぉ、これは結構位置取れたんではないか」と喜び合いながら本日1組目の演奏を楽しみます。

「Helsinki Lambda Club」は名前くらいは見聞きしたことがあるものの、ちゃんと聴いたのは初めて。紹介分の「サーフロック」や「サイケデリック」という文言だけが頼みの綱でしたが、実際に観てみると、とにかくベースの方が面白い。めちゃ前髪短いな、と思っていたら、踊りながらベース弾くし、中盤では「帰国したて、アメリカ仕込みのダンスを」とベースを提げながらむちゃくちゃなダンスを披露していてめちゃくちゃ笑いました。とても楽しいステージでしたね。終盤のシューゲイズっぽい轟音もすごいバンドっぽくて好みでした。

んで、いよいよお待ちかねの「betcover!!」。年明けくらいにDAXのチャンネルを適当に漁っていたときに「超人」のライブ映像を見つけ、そこでめちゃくちゃ気になったバンドです。このフェスのギリギリのタイミングで、幸か不幸か「Eight-JAM(旧関ジャム)」で取り上げられてしまい、個人的にはちょっとケチがついたな(要は、めっちゃ混んで遠くでしか見られなかったら嫌だな)と思っていたんですが、「toe」を断念して「Helsinki Lambda Club」から位置取りしていたおかげで、前から3列目くらいで彼らを観ることができました。

いやぁ、めっちゃ良かったです。ヤバ過ぎました。語彙無くなりますね。去年の映画「君たちはどう生きるか」もこの友人と一緒に観に行って、語彙を失くしてきたんですが、それ以来の衝撃でした。もう当日のうちに、4/24と6/10の対バンのチケットを取ってしまうくらいです。昨日、今日とずっと「betcover!!」聴き続けてますもん。世界観の渦に飲み込まれ、没入し、体の内側からぐちゃぐちゃになりました。いやぁ、めっちゃ良かった。ほぼ予習無しで行ったのも逆に良かったですね。予習無しでも確実に乗れるシャンソンのメロディに、予測不能のリズム展開を見せる楽曲はノリやすく、旧関ジャムで「和エロ」と評された色気と狂気の共存する歌詞、世界観がもう最高でしたね。本当に良いものを観れました。これだけでチケット代の元を取りましたし、「toe」を生贄に捧げた甲斐もありました。

そして、お次は「No Buses」。本当に客の入れ替わりの波に乗っていただけなのに、気づけば最前での観覧。友人はあまり「No Buses」を知らなかったので私に付き合わせてしまいちょっと申し訳なかったのですが、私はシンプルに彼らのファンなので間近で近藤さんとか見られてめちゃくちゃ嬉しかったです。ボーカルがほとんど声を張らないので、音源を聴いていないと何を歌っているのかわからないため、これもまた友人には悪いことをしたなと思いつつも、私はボーカルを脳内補完しながらとても楽しめました。先日、ワンマンも行ったのですが、また新曲「Slip, Fall, Sleep」も聴けましたし、ラストはやっぱり「Imagine Siblings」も聴けて最高でした。やっぱり彼らの内省的かつ暴力的な楽曲は、心の底からぐわっと来るものがありますね。シックでポップな楽曲も好きですが、やっぱりこういう楽曲があると締まりますね。

終演後、QUATTROを後にし、clubasiaへ「荒谷翔太」を観に行きます。「No Buses」と半分くらい時間が被っていたのですが、速足で行けば何曲かは聴けそう。もともと私の計画にはなかったんですが、友人が「この荒谷って人、『yonawo』の人ですよ」と教えてくれました。私が数年前の「Local Grenn Fes.」で彼女に「yonawo」を教えたのに、Vocalの人の名前を押さえていなかったなんて…恥ずかしや。目論見通り、最後に滑り込んで2曲だけ聴くことができました。「No Buses」ではほとんど歌声が聞こえなかったこともあり、「やっぱり歌っていいね。荒谷さん、ほんと歌上手いわぁ」と心がほっこりしました。

「荒谷翔太」のあとはラストの「KIRINJI」に向けてカフェで小休止。スタバで美味いのかよくわからないワッフルで小腹を満たしつつ、翌日一緒に参加する友人の結婚式や、結婚式一般に関する愚痴を言い合い、話しに花を咲かせます。そして何と言っても、2人とも度肝を抜かれた「betcover!!」について。「こんな年齢になっても、心の底から揺さぶられる経験ができるなんて幸せだ」と語り合い、頷き合い、甘い溜息をつきっぱなしでした。

そして1時間くらいゆっくりした後、入場規制がかかる前にかなりの早め行動でO-EASTへ。会場に入るとちょうど「リーガルリリー」が最後の曲のアウトロに雪崩れ込んだところで、階段を降りているうちに「じゃーん」と曲が終わり、ちょうど入れ替わりのタイミングに。そしてあれよあれよと言う間に、O-EASTの3列目へ。まじか。この近さで堀込高樹見られるんか。メインステージで「KIRINJI」がセッティングしているのが気になりながらも2ndステージの「Bearwear」の演奏を楽しみ、入場から約1時間。ようやく「KIRINJI」のライブが始まります。

大学時代に友人とカラオケに行って、だらっと「エイリアンズ」を歌ったところ、彼女が興味を持ってくれた「キリンジ」ですが、今ではすっかり彼女の方が「KIRINJI」ファン。そんな彼女に連れられ、昨年末にEX THEATER ROPPONGIにライブを観に行ったのですが、そのときやった曲がほとんどだったので、私もかなり前回より楽しめました。特に「The Great Journey」は前回のライブで勉強したのですが、これがやっぱりカッコよかった。ベースは終始カッコ良すぎるのですが、終盤の畳み掛けのドラムもヤバいんですよね。「killer tune kills me」で韓国語ラップを歌う高樹さんも最高でした。そのタイミングで歓声が上がっていて、「やっぱ皆コレ好きなんだな」とちょっと笑いました。

大々満足で帰路につき、本当はそのまま語り明かしたいほどだったんですが、翌日は同じ結婚式に行くので、ちゃんと早めに帰ることにしました。朝の10時から開式って早過ぎやしないか、と愚痴を言い合いながら。

神奈川のハブ駅で別れ、スーパーで缶ビールとつまみを買って帰ります。もうね、興奮冷めやらぬ、って感じでした。「さらば青春の光」のYouTubeを観ながらざっくりと酒を煽り、「明日も早いけど、もうちょっと」とブルイックラディの水色のボディにも手を出してしまい、気がつけばもうハイ。個人的に最近書きたいものが出てきたので、酒と音楽でぶち上げながら、キーボードをパタパタパタパタ。脳内のフィラメントが焼き切れるまで文字を打ち続け、1時を回った頃に完全にショート。顔を洗い、シャワーを浴びて、水をがぶ飲みし、布団に入ります。

が、案の定、疲れ果てているのに脳味噌がギンギラギンで眠れない。エスゾピクロン(通称ルネスタを何錠か水で流し込み)「いつ眠れるんだろう」と延々と何回も視聴済みの「攻殻機動隊」を子守歌代わりに垂れ流すも、結局4時過ぎまで眠れず。タチコマが家出してから、ひまわりの会が襲撃されるまで、あれやこれやとトイレに行ったり、適当にギターを触ってみたり、手を尽くしながら何とか眠りにつきました。が、20分寝ては、目が覚めてを繰り返し、結局超寝不足のまま式用のスーツに袖を通します。

 

さて、4/14(日)。結婚式編です。

私はこう言っちゃあなんですが、かなり結婚式が苦手です。怖い、と言ってもいいかもしれません。要約され、美しいところだけを切り取られた人生、飾り立てられた装いに誇張された演出。はい、これが正しき人生への祝福なのです。と言わんばかりのあれやこれやに打ちのめされます。何と言うか、自分が酷く間違った人間なんじゃないかと思わされるんですよね。特に、恋人と旅行に行ったときの、自撮りツーショット写真なんかがスライドショーで映し出されると、発狂しそうになります。内心では社会から振り落とされそうな気持ちを抱えながら、「わかるわかる。こういうのめっちゃ素敵。人生って素晴らしいよね。じんずば、だよね」と頷くマシーンに成り下がるしかありません(そうは言っても、結婚式に招待してくれるその気持ちは嬉しいし、幸せそうな友人の笑顔を見るのは良いものです。久しぶりの再会がある場でもあるし、全部が嫌というのでもありません。ただ私が勝手に、素敵な会食を土砂降りの屋外でやっているような感じになってしまう、というだけで)。

水飲み鳥が干上がるほど頷きを続け、ようやく閉式。早く始まった分、早く解放され、中でも仲の良い3人でカラオケへ。「ごめんね。もうね、この場を盛り上げるとかそういうのはしないから」と最年長の権威を利用し、先日カラオケ解禁となった「ハヌマーン」を歌いまくりました。「ネイキッドチャイニーズガール」「猿の学生」「アパルトの中の恋人達」「Fever Believer Feedback」「トラベルプランナー」、そして「アナーキー・イン・ザ・1K」でフィニッシュ。1時間ちょっとの隙間時間を一緒に潰してもらいつつ、旧Twitterで当日券があるっぽいというので、横浜ベイホールへと向かいます。

寝不足と精神的な疲弊で、灰と化した心身を桜木町から出発するバスに押し込め、貯木場前まで。私の体力をそのまま反映しているような、充電僅かなスマホで「betcover!!」を聴きながら、不必要にセンチメンタルな気分になりました。普段は全然バスに乗らないので、陽の傾いた街をバスで走っていると、何だか子供の頃に帰ったような気分になります。普段は着ないちょっと良いスーツ、腹回りがきつくなったスーツを着て、明らかに疲れ果てた表情で情念に塗れた音楽を聴いていると、自分の現在地を見失いますね。結婚式自体、結局のところ私にはよくわからないことで、アフリカ少数民族の割礼の儀式に対する共感度と大差ないなと思ってしまいます。どこか懐かしさを感じる車窓はかなり非現実的で、自分はタイタンにでもいるような気分にないます。トラルファマドール星人の代わりに、音楽だけが私の近くにいます。

 

と、そんなぐにょぐにょとした想いを抱えながら、初めてのベイホール。

無事当日券を購入し、ほとんど眠りながら最後列で開演を待ちます。影アナがアラームとなり、凝り固まった身体をほぐします。客席の照明が暗くなり、「か!り!ん!」コールが湧き上がり、少しずつ現実味が戻って来て、それから佳林ちゃんがステージに舞い降りた瞬間、「あぁ、これから私は救われるのだ」と天啓に打たれます。

はぁ、可愛い。はぁ、癒される。はぁ、救われる。

はぁ、可愛い。はぁ、癒される。はぁ、救われる。

はぁ、可愛い。はぁ、癒される。はぁ、救われる。

手を組合せ、跪きたい気持ちを堪えながら、瞼はもちろん虹彩まで極限まで広げて、最後列から佳林ちゃんを見つめました。「これが真の祈りの姿。今日の神父の嘘くさい祈りの言葉よりもこの祈りはずっと真実。ずっ実。」ってふざけられるのはたっぷり眠って正気に戻った月曜日だからであって、安息日には神聖な気持ちで教会に祈りに行くのが至上命題です。

結果的に私は浄化されました。魂の浄化です。えぇ、えぇ、決して怪しい宗教ではございませんよ。まぁ、前日にあれだけ素晴らしい音楽を浴びたわけですが、佳林ちゃんのパフォーマンスもまた同じくらい素晴らしいものでした。かつ私がとても追い込まれた状態でしたので、そこに佳林ちゃんの特質が重なり、「救済」感がハンパなかったわけです。

終演後にもらった「ザ☆アイドル」の良い紙でできたフライヤーをそのまま手に持ち(ご祝儀と財布だけだったので鞄無しで結婚式に行き、引き出物もQRコードタイプでしたので)、また貯木場前からバスに乗りました。夜の横浜の街は美しく、とても感傷的でした。輝いていた佳林ちゃんの姿を窓ガラスに反映させながら、また凝りもせず「betcover!!」で感情をぐちゃぐちゃにしてもらいます。あぁ、なんかもうよくわからん。めっちゃ疲れたけど、でも、めっちゃ揺さぶられた2日間だったな。そう思い返していると、少し泣きそうになってしまいました。

人でごった返す横浜駅。これで長い1日も終わる、と電車を待っている間、元会社の先輩から連絡が来ます。

「今から〇〇駅で飲まない?」

行かないという選択ができたはずですが、なんか自暴自棄になっていましたので、ついつい「もちろんです!」と返してしまいました。今思えば、素敵な2日間の締め括りを「先輩からのお誘いを断った」っていう後味の悪い記憶にしたくない、ってのもあったかもしれません。佳林ちゃんライブの感想ブログ(いま書いてるコレですね)を書くのは月曜にしよう、と気持ちを切り替えました。目の前に電車が止まりましたが、横に一歩ずれて、後ろの人に順番を譲り、私は階段を降りて別のホームへと向かいます。

 

ここからは蛇足ですね。とりあえず先輩に呼ばれた駅に向かい、そこの改札前で合流しました。よく男女2対2で飲むグループがあるんですが、そのうちの先輩が狙っている女の子と先輩が一緒にいました。駅前の小さな居酒屋に入って、「飲むばっかじゃなくて今度どっか外に行こうよ」とか「じゃ、花見とか」とか「いや、結局飲んでんじゃん」とか「だいたいもう葉桜だよ」とか、まぁ、あれやこれやと薄いハイボールを飲みながら駄弁りました。私は疲労が極限まで来ていましたし、そのせいでこのところ緩くやって来ていた「躁」に拍車がかかっていたので、いつになくめちゃくちゃ喋ってしまいました。「呼んだお前らが悪いんじゃ」とでも言うように、誰も興味がないであろう、サーキットイベントの話や佳林ちゃんの話を畳み掛けてしまいました。んー、反省。

あまりに私が意気揚々と喋るので、帰り際先輩と2人きりになったんですが、「お前、あの子のこと好きなの?」と勘違いされたほどです。ごめんなさい、そんな好きとか嫌いとかそういうのはもうどうでもいいんです。この2日間、鮮烈な衝撃にぶちのめされ、自己否定の堕獄に逢い、そして天使からの救済を受けたんですよ。壁の塗り替えが行われたあの日のグラース家くらい、すごい事が起こっているんですよ。もう私はこれからフラニーのように夢のない深い眠りに落ちるだけなんですよ。そう叫びたい衝動を何とか堪え、「また飲みましょう!」と先輩を見送りました。

家に着き、一張羅だけちゃんとハンガーにかけ、シャワーを浴びてから何をするでもなく、すぐに寝ました。深く、案の定、夢もなく。

 

と、そんなことがこの4/13~14にかけての出来事でした。いやぁ、長くなりました。でも、私がどれだけの想いを佳林ちゃんに向けられたかというのは、これだけのことを書かないことはうまく記録ができなかったのです。まぁ、もし万が一にもこの文章を読んでいる人がいるとすれば、きっと「長ぇよ」と思うでしょうから、生成AIに400字で要約してもらいました。

 

記事の要点は、筆者が土日を振り返りながら、病院での診察やライブイベントに参加した経験を述べています。土曜日に歯医者に行き、ライブイベントに参加して、「toe」のライブを逃し、リストバンド引換の混雑に苦労しました。その後、別のバンドのパフォーマンスを楽しみ、友人と過ごす中で感じた興奮を表現しています。日曜日には結婚式に出席するため、早めに帰宅しようとしましたが、興奮が冷めず、なかなか眠れない夜を過ごしました。
4月14日、結婚式に参加。結婚式が苦手で、自己否定感に苛まれる。カラオケでリフレッシュ後、バスで佳林ちゃんのライブへ。彼女のパフォーマンスで心が浄化される。終演後、先輩に誘われて飲みに行くが、疲労困憊で躁状態になり、つい喋り過ぎてしまう。帰宅後、すぐに寝る。

 

ということらしいです。はい、素晴らしいですね。私の言いたいことが端的に伝わります。

 

2.佳林ちゃんのライブについて

まぁ、これが本題なわけですが、最初に書いたようにライブレポート的なものは名古屋公演の記事に譲ります。なので、ここではあまり書くことがありません。同時に、書く体力も書く時間も残っていません。だいたい私は11時には寝て、8時間くらい寝ないと翌日非常に体調が崩れてしまうタイプなのですが、6時から書き始めたこの記事の、その1章を書き終えたのが10時過ぎということに戦慄しています。

まず言っておくとすれば、私が参加したのが、佳林ちゃんにとっては、4/13埼玉2回公演、4/14神奈川2回公演というひとまとまりの最終公演だったということです。つまり、佳林ちゃん的にも体力や喉などの面で結構不安があった公演だったようです。ライブ序盤は確かに「ちょっと疲れているのかも」という面もありましたかね。フレーズの最後の一音が伸びるところで、ちょっとピッチがずれたりというところもあったかもしれません。それでも歌っていくにつれ明らかに会場も熱を帯び出し、佳林ちゃん自身もノっていき、最後にはとても強い一体感が生まれた公演でした。ベイホールという会場も初めてだったのですが、放射状に広がっていく客席のその円の中心に美しい佳林ちゃんがすっと立っているというのが観ていて心を掴まれました。

セトリはほぼ名古屋公演の通りで、「優柔不断だね、Guilty」が外れ、「Lonely Bus」の後に発売前の2ndアルバムから「アンフェアな事情(表記不明)」が追加されました。新曲は4つ打ちのダンスミュージックでカッコイイ感じでした。個人的には、途中でちょっとしたMCを挟んだものの、「イイオンナごっこ」→「Lonely Bus」→「アンフェアな事情」という3曲の流れが凄い好きでした。佳林ちゃんの良いところと、類稀なるスキルが存分に堪能できました。

名古屋公演の記事でも繰り返し書き連ねましたが、本当にの中盤の3曲がエグイんですよね。本当に皆に1回観に来て欲しい。めちゃくちゃ流麗かつ洗練されたキレと艶美が共存する踊りと、一切ブレない歌声。ブレないどころか、筆の毛先くらい繊細に歌っているんです。本っ当に宮本佳林が極まっています。リストの超絶技巧を見せられてるんか、ってくらいのハンパない技術。ハロプロという文脈で、歌って踊るを極めるとここに行き着くんだな、って思わされます。

しかも、そのうち「イイオンナごっこ」と「Lonely Bus」は客を座らせて、コールもさせずに見せつけてくるんですよ。客が座らせられたときは、最初は「あぁ、『氷点下』とかバラードをじっくり聴かせるタームなのね」と思うんですが、それだけではない。名古屋公演のときは「何となくコールさせたい曲じゃないから」くらいだろうと思っていたんですが、今回の横浜公演ではしっかりと佳林ちゃん自身の口で「歌とダンスをしっかり見てもらうコーナー」と明言していました。要するに、「これが宮本佳林のスキルじゃ。どや」ってことですよね。もう、あんたは最高だよ。ほんと、目ん玉ひん剝いて観させていただきやした。ごっつぁんです。めっちゃ凄かったよ。

「Lonely Bus」が終わって軽いMCが入るんですが、もうめちゃくちゃ息が荒れているのが伝わって来るんですよね。「はぁ」と溜息を口にして、会場に小さく笑いを届けていましたが、まじでそれくらい大変なことをしています。私だったらたぶん1週間くらい動けなくなってますね。スキルという観点で言えば、この2曲に全身全霊を注ぎ込んでいることがよくわかります。

そしてMC後に客を立ち上がらせて、簡単なアルバムと曲紹介をしたのち、「アンフェアな事情」が披露されるんですが、これもまた「イイオンナごっこ」と「Lonely Bus」に続いてバキバキに歌って踊るんですよね。いやぁ、凄かった。本当に良いものを観ましたよ。仮にこの記事に辿り着いた人がいたとしても、1章の日記は読んでないと思いますが、「betcover!!」と同じくらい、この3曲は凄かった。それまでのアイドルに対する認識をぶち壊されます。カッコ良すぎでした。

 

アンコールの「未来のフィラメント」も凄い良かったです。コピンク*関係や「銀テレ」、もちろん「氷点下」なんかも佳林ちゃんの特徴を活かした歌唱が光る楽曲ではありますが、この横浜公演では「未来のフィラメント」が凄いよかった。基本この曲はキーが高いんですが、4公演目の終盤で疲れているにもかかわらず…いや、むしろ疲れているからこそなのか、力みなく澄み渡る歌声が堪能できました。めっちゃホーリースラング的なニュアンスもありつつ、本当に神秘的でした)。本公演はカメラが入っていたのですが、どういう形でも良いので映像に残してほしいですね。

 

そして、恒例のMCですが、今回は佳林ちゃんのステージングに対する意識の変化について。小学4年生の活動当初から「パフォーマンスを通して幸せな気持ちになってほしい」という想いは変わっていないそう。うん、うん。そうだよね。それが佳林ちゃんだよね。その強い意思に何回も救われ、感動させられてきたし、その指針は今もJuice=Juiceにしっかりと受け継がれているよ。

でも、一時期はその気持ちが行き過ぎて、「パフォーマンスじゃなくて、目が合ったり、手を振ってもらったりしたことが嬉しいんじゃん。そんなんに迎合していたらパフォーマンスが荒れる!」ってな感じだったそうです。それが今では大人になって、「どんな形であれ、私のステージを観に来た人がその人なりに幸せになってくれればいい」と思うようになった。だから色んな角度から向上心を持って、これからも頑張りたい。まぁ、もちろん最優先は歌とダンスなんですけど(←あんた、やっぱ最高だよ)。皆にとっても、頑張りたいときに背中を押し、頑張れないときに癒す、そうやって幸せの一因たる宮本佳林でありたい、というようなお言葉(大意)を頂きました。

本当に佳林ちゃんはすごいなぁ。そして私の中では佳林ちゃんが言ったことは、寸分の狂いもありません。頑張りたいときも頑張れないときも私を幸せの方へ導いてくれる、まさに天使みたいな存在です。それがこの記事の1章で、だらだらと8000字かけて言いたかったことなんです。

 

終演後、お見送り会に頑張って参加しました。本当に緊張します。「来て良かったです。ありがとうございました」。それだけを何回も何回も心の中で練習し、心臓がはち切れそうになりながら、また上手く目を見ることもできず、もごもごと申し述べさせていただき、佳林ちゃんの「よかった~」というお返事を取りこぼしながら逃げてきました。できることなら、アルバムを予約して、お話し会にもとても参加したかったです。が、絶対無理ですね。気失いますね。

 

3.最後に…

「気失いますね」で終わるのは忍びなかったので、ちょっと一言。

自分の事ばかり書いて、この記事はいつも以上に良くない記事。わかってます。でも、包み隠さずに、佳林ちゃんに「救われてるよ。ありがとう」ということを真剣に伝えたかったのです。

私はLINEが苦手です。こまめに連絡を取ることが面倒くさい。村上春樹が描く時代のように、文通で互いの気持ちを確かめ合っていた時代であれば、私ももう少し周囲の人に対して「大切にされている」と実感させられたのではないかと常日頃思っています。そんな自信過剰の波に乗って、どうにかこうにかこの感謝の念を佳林ちゃんに伝えられたら。

「へっへーん、あいつこんな分厚い手紙書いて寄越してきたぜ。まじ何書いてっか意味わかんないけど」くらいには思ってもらえるよう、とにかく便箋とインクだけは沢山使いましたんで。だから生成AIに要約されると困るんですよね。12,300字。すなわち197,000ビットを詰め込んで、ネットの海にボトルメールを流します。漂着した瓶を開けて、これを読んだ人はどうか「ダッセ、つまんね」と失笑してやってください。

私の駄文は乱射乱撃雨霰、それでも伝われ感謝感激雨霰。