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Juice=Juice「おあいこ」レビュー

さて、ついに『おあいこ』のMVが公開されました。

 

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1.『冷たい風と片思い』との比較・『おあいこ』の主題の読み解き

植村あかりちゃん(あーりー)の卒業ソングであることは、あえて言うまでもないことですが、目を閉じて音像だけに耳を傾ければあまり卒業ソングっぽくないという印象。ただ「どこかでこの感じあったよなー」と思い返してみると、鞘師里保ちゃん(りほりほ)の卒業曲、『冷たい風と片思い』もこういうテイストだったように思います。

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どちらもつんく♂さんが作詞、作曲ですが、『おあいこ』は平田祥一郎さんが編曲。『冷たい風と片思い』は大久保薫さんが編曲となっています。ミドルテンポで気怠く重たいビート、そしてコーラスにエフェクトをかけたような音をふんだんに使っているところがかなり似ていますよね。

 

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こちらの記事にも書かれているように、あーりーは、自分が落ちてしまったモー娘。の9期オーディションにりほりほが通過したときからのファン。あーりーが自分からつんく♂さんに、「鞘師さんの卒業ソングみたいな楽曲を」と発注をかけたとは思えませんが、こういうシンクロが起こるからハロプロって面白いです。

 

冷たい風と片思い』は当時のモー娘。が前面に押し出していたフォーメーションダンスと、間奏でのりほりほの単独のコンテンポラリーダンスがかなり印象的です。一方で、『おあいこ』はパフォーマンスというよりは、イメージシーンがふんだんに使われていますね。なので視覚的にはあまり共通点というのは見られません。『冷たい~』は全員真っ白な衣装で統一されているのに対し、『おあいこ』はメンバーバラバラのパステルカラーの衣装ですし。

 

これは比較点ではありませんが、せっかく衣装の話をしたので。Juice=Juiceは当初のコンセプトである「女の子が真似したくなるような」という観点から、私服っぽい衣装をシングルのうちの1曲では着て来ました。今回のトリプルA面シングルでは、この『おあいこ』がその枠を埋めています。歌詞には「夏っ風」と出て来ますが、MVはあくまで別れの季節でもある春らしさを全面に出しており、衣装もパステルカラーで淡い春霞みを思わせる風合いです。

そして先日、平川結月さんという女優さんが「ひとそれ新規」であることをインタビューで明かしていましたが、いつの間にかJuice=Juiceは女性が憧れるアイドルになっていましたね。結成当初は「同世代のファッションアイコン」を目指していたような感じですが、それがオリメンを中心としたスキルの研鑚により次第に「憧れの対象=芯のある大人で強い女性像」という感じになってきたように思います。現在のJuice=Juiceにおいては、最年長にしてラスト・オリメンであるあーりーがその中心にいると考えて良いでしょう。

あの座間に辿り着けずに号泣して、℃-uteのお姉さんに抱きしめて貰っていたあーりーが今ではあかりんごをあやす立場に。Berryz工房のお姉さんを物理的に持ち上げていたあーりーが今ではエバとタコに煽られる立場に。初代リーダーのゆかにゃの後を付いて回っていたあーりーが今ではラスト・オリメンとしてグループのリーダーに。ゆかにゃと同じく25歳という年齢で、グループからの卒業となりました。どれもエモいポイントですけれど、こういう歴史を辿って来たあーりーは、後輩からもファンからも慕われ、またその圧倒的な心身両面の美貌から、最も憧れられている存在なのではないでしょうか。Juice=Juiceを体現する存在になりましたね。

 

少し話が逸れました。『冷たい~』に戻ります。

『冷たい~』は切ない片思いの歌でありながら、「孤高のエースとしての重圧に軋んだ心を誰かに気づいて欲しい」みたいな解釈を個人的にはしています。今回の『おあいこ』もどこかあーりーへの当て書きがなされていないかな、という視点でちょっと読み解いてみたいと思います。

 

『おあいこ』

<イントロ>

<ラップパート>
Yeah Yeah 「前向き」と「俯き」 Ah 全然違う 「明日(あす)行き」
いつも人のせいにしちゃう言い訳 そう 弱いだけ てか 踏ん張れ

<Aメロ>
いいよ いいわよ 許したげる
「おあいこね」ってことにして 許したげる

<Aメロ>
ねえ 悲しそっぽい 表情(かお)すんだね
ほっとしてるくせして

<Bメロ>
街なんか大嫌い 階段を上がりきったら
眩しくて ムカついてきた

<サビ>
キラキラの明日(あした)からを 応援してるように
夏っ風 舞い降りた Forever

<サビ>
思い出が色を重ね 滲んじゃってるけど
なんだか 愛しい色だね

<ラップパート>
Wanna be 「旅立ち」と「寄り道」 Baby 一期一会のめぐりあい Here we go
それでもあの日からしのぎ削った思い出が 溢れ出る 涙腺崩壊

<Aメロ>
まあね ほんとは そうじゃないけど
「おあいこね」ってことにすれば 落ち着くし

<Aメロ>
でも まあいいけど 甘やかしの
積み上げた様(ざま)だわ

<Bメロ>
初恋のあの頃 今日みたく強い私って
自分でも 想像出来ないよね

<サビ>
キラキラの未来の道 歩いて行けるように
夏っ風 優しくて Forever

<サビ>
思い出がツンときてる いたたまれない程
悔しい いい匂いだな

<間奏>

<サビ>
キラキラの明日(あした)からを 応援してるように
夏っ風 舞い降りた Forever

<サビ>
思い出が色を重ね 滲んじゃってるけど
なんだか 愛しい色だね

<サビ>
キラキラの未来の道 歩いて行けるように
夏っ風 優しくて Forever

<サビ>
思い出がツンときてる いたたまれない程
悔しい いい匂いだな

<アウトロ>

ざっくりと歌詞をそのまま読み取れば、「失恋から立ち直って新しい明日に向かう」って感じでしょうか。ただ、直接的な恋愛要素は2番Bメロの「初恋のあの頃」しかなく、友達にしろ家族にしろ恋人にしろ、とにかく同じ時を共にした誰かとの別れを前向きに歌っているという感じがします。ただ、「おあいこってことにして許したげる」という関係性って、やっぱり恋人しかないようにも思えます。部活で犬猿の仲、ライバル関係だった相手がいたとすれば、その相手にも卒部時に「おあいこ」って言えそうな気もしますが。

こうして改めて考えてみると、「おあいこ」って面白い表現ですよね。「お互いに嫌な想いをしたけど、まぁ、色々と水に流そうや」ってことですけれど、これに「離別」というテーマが重なることで、それだけで様々なストーリーを想起できます。

そこで、じゃあ、あーりーは現メンバーの誰かに対して、そういう感情を抱いていたのかというと多分そんなことはないんじゃないかな。少なくとも、あーりーは誰か特定の人間に対して、「これでおあいこね」と半ば怒りと諦めのような感情を抱くタイプではないように思います。では、いったい何に対して「おあいこね」と思っているのか。

 

言うまでもなく、Juice=Juice、そしてハロプロに対して「おあいこね」と思っているんじゃないかと。私はそう思います。

 

こういう言い方って酷いかもしれませんが、あーりーってだいぶ長い間、「おまけ」みたいな扱いを受けて来たように思うんです。もちろん、最年少でお姉さんたちに甘えに甘え、パワフルな自由人、でもめちゃくちゃ美人っていう稀有なキャラクターはしていましたし、ファンも沢山ついていたと思います。ただ、Juice=Juiceは割と序盤からスキルエリートという角度でファンを増やして来たグループですし、『イジワルしないで抱きしめてよ』なんかでは「ねぇねぇ隊」みたいな扱いを受けてましたからね。その後、徐々に発声の良さを活かして、歌パートを増やしてきたわけですが、それでも三大将(佳林ちゃん、さゆき、朋子)には及ばず、不遇と言わざるを得ませんでした。

その妹気質な人間性から、あーりーが本当の本当の最年長になるまでは、素晴らしいリーダーになると想定できていた人は少ないと思います。しかし実際にリーダーになってみて初めて、その穏やかかつ大らかで懐の広い人間性は、誰よりもリーダーに適していたんだとわかりました。今では歌の面でもグループを引っ張る存在になり、あーりーの歌がないJuice=Juiceなんて成立するのかしらという心配の声も聞こえてくるほどです。

あと、あまり言われていないように思いますが、ダンスも凄い上達しているんですよね。私が最初に「あーりーのダンスってすごい!」と思ったのは、TRIANGROOVE(2018)の『メロディーズ』のパフォーマンスでした。あんなに妖艶なダンスをスタイリッシュに踊れるなんて。あのダンスはJuice=Juiceの中でも1番の出来だったように思います。

と、そんな感じで誉めるべきところは沢山あるんですが、きちんとそれが評価されてきたかと言うと、この卒業の際々になるまでずっと過小評価が続いていたように思います。菅井先生のスパルタ授業に平然と耐える度量を持っていたり、あーりーの超然としたところなんかには、瞬間的にスポットライトが当てられたこともありましたが。しかし、やはり同い年の宮本佳林が様々な面でエグかった。佳林ちゃんは努力の魅せ方も上手かったし、パフォーマンスもちょっと段違いな個性を持っていました。かく言う私もずっと佳林ちゃんが好きですし。

これはもう笑い話にして良いと思っているのですが、℃-ute萩原舞ちゃんが「歌もダンスもトークもできない。ビジュアルが格段に良いというわけでもない。あなたは何でグループに貢献しているんですか」と心無いファンから問い詰められたという話がありましたが、これってもしかしたら部分的にあーりーにも当てはまっていたんじゃないかと。ビジュアルこそ常にトップを突っ走ってきましたが、スキル至上主義のJuice=Juice(ひいてはハロプロ)においては、「ビジュアルだけ」というのはそれはそれで嫌な目立ち方をしたこともあったかもしれません。

実際には上述の通り、歌もダンスもしっかりと伸びて、今やグループ随一というところまで来ています。でも、そうなるまで本当に時間がかかりました。菅井先生の話を再度しますが、あーりーにはどこか超然としていて「周囲の目線は別に気になりません」という雰囲気があるように思います。でも、本当に「周囲の目線が気にならない」なんて人はいるんでしょうか。そう考えると、あーりーって結構苦しいこともあったんじゃないかな。

そういうことを想像しながら、『おあいこ』の歌詞を読むと、とても胸がぐっと苦しくなります。

 

嫌な想いも沢山してきたけど、まぁ、楽しいと思う瞬間もあったしな。Juice=Juice、いいよ、「おあいこ」ってことにして許したげる。

 

そういう歌なのかな、と、『冷たい~』のときと同じように勘ぐってしまいます。

つんく♂さんとの対談の中で、つんく♂さんがあーりーの成長に驚いたという話をされていたので、そこからこの楽曲のテーマを考えられたのかなと勝手に考えています。

 

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2.細部の読み解き

主題は1章のとおり。歌詞の細かい点について喋っていこうと思います。

「前向き」と「俯き」 全然違う 「明日(あす)行き」

「き」で韻を踏んでいるわけですが、ポジティブでもネガティブでもなく、ただ未来に向けて足を踏み出していく、っていう潔さが素敵です。でも、これってすごいあーりーっぽいかも。あーりーの超然とした感じって、そういう考え方にあるのかなと思ってしまうほどです。要は、ポジティブに「きっと未来にはいいことが待っているはず」という期待をし過ぎるわけでもないし、ネガティブに「これまで通りきっと良い事なんて起こらないんだ」と捻くれているわけでもない。ただただ粛々とどうなるかわからない「未来」へと歩みを進めていく。そういう人間だからこそ、過去のことなんて、「おあいこね」って言えるのかもしれません。

 

ねえ 悲しそっぽい 表情(かお)すんだね
ほっとしてるくせして

「悲しそっぽい」っていう口語をそのまま歌詞にするつんく♂さんのセンスは、相も変わらず素敵ですが、ここで言っていることも凄い皮肉ですよね。「卒業するってなったら急に悲しそうにするじゃん。ずっとおまけ扱いしてきたんだから、むしろ卒業してくれてほっとしてんじゃないの」みたいな感じでも捉えられます。もちろん、1章のような前提に則って、歌詞を解釈すればということですが。

 

街なんか大嫌い 階段を上がりきったら
眩しくて ムカついてきた

これはちょっと私には解釈を一意に定められません。ですが、ここは大胆に仮定をして話を進めます。まず「階段を上がりきったら」というのは、スキルの向上や主要メンバーの卒業で、あーりー自身にスポットライトが当たるようになってきたという状況を指していると仮定します。地下鉄の地下のホーム、改札から階段を上って、地上の街に出てきたという場面を、自分が注目・評価され出したという風に読み替えます。そのうえで「眩しくてムカついてきた」となっているわけですから、これも1つ前のパラグラフ同様、「なんか手のひら返しがムカつく」という風に読み取れるでしょう。

んー、あーりーって本当に人間ができているから、そんなこと思っていないかもしれませんが、私があーりーだったらそう思っても仕方ないかな、と。まぁ、そもそも私なんぞは、あーりーみたいに直向きに努力をし続けることができないので、階段を上りきって眩しい地上に出ても来られないわけですが。

 

思い出が色を重ね 滲んじゃってるけど
なんだか 愛しい色だね

それでもあの日からしのぎ削った思い出が 溢れ出る 涙腺崩壊

ムカつくことも多々あったけれど、その中で紡いできた沢山の思い出がある。その思い出は総じて愛しい。「おまけ」扱いされる要因となった出来過ぎるライバルとの日々も、まぁ、なんか涙を誘う。そんな感じでしょうか。

でも、そんな解釈せずとも、単純にこのサビの歌詞は素晴らしいです。思い出を色に喩え、色々な水彩を塗り重ねることで色がどんどんと滲んでいく、という表現。そして、そのよくわからない色が愛しい、っていうのが、やり切れない想いなんかも全部ひっくるめて愛おしく思えるとなっています。パステルカラーのMVとの相性も凄くいいです。何だったら、このサビの一節を元にこのMVの雰囲気を作り上げていったのかなと思えるほどです。

 

まあね ほんとは そうじゃないけど
「おあいこね」ってことにすれば 落ち着くし

この辺もすごい複雑な感情ですよね。色々と言いたいこともあるけれど、恨みつらみを言い続けていても気持ちよく明日には進めないから、とりあえず楽しい想いもしたし、ってことで。それで手打ちね。「おあいこ」ね。

でも、考えれば考えるほどに、あーりーってそんなにJuice=Juiceとかハロプロに絶望してはいないように思うんですよね。さも、「恨んでいるだろう」みたいなことを自分で言い出したわけですけれど。

だから、あくまでこの楽曲の歌詞を書いているのはつんく♂さんであるということを忘れてはなりません。あーりーがたいした文句も言わず直向きにパフォーマンスを磨き続け、最後にはリーダーの役割まで受け持って、卒業間近になったら急に聖母みたいな扱いを受けて、「普通、なんかもっと思うやろ」みたいにつんく♂さんは考えたのかな、と。その「なんかもっと思う」の部分を歌詞に落とし込んだら、こういう解釈になるような気がしています。だから、当たり前ですけれど、あーりー自身が歌詞を書いているわけではないので、あーりーはたいして何も思っていないんじゃないかな。

でも、だからこそ気をつけなければいけないのは、「普通、なんかもっと思うやろ」っていう感覚をヲタクである私たちが持っているべきということだと思うんです。卒業するときに、「まあね、ほんとはそうじゃないけど。おあいこね、ってことにすれば落ち着くし」と思われないように、精一杯応援して、愛し、よく見てあげること。私自身、それができていなかったな、とこの曲を聴きながら身につまされました。

 

思い出がツンときてる いたたまれない程
悔しい いい匂いだな

この歌詞も凄い切ないです。楽曲の最後もこの歌詞で終わります。「いたたまれない程に悔しい」っていうのが、最後に感じることなんでしょうか。「もっとできた」ということなのか、「なんでもっと評価されなかったんだろうか」ということなのか。「いい匂いだな」というのも、素直に沈丁花の香りを嗅いで、「うわーいい香り」というわけではなさそうです。色々と含みがあったうえで、それでもまぁ切なさも込みで「いい匂い」と言っているはずです。

あぁ、なんかヲタクとして素直に「最高のアイドル人生でした!」と言わせてあげられないことに申し訳なくなってきました。別にあーりーがそう言っているわけではないので、その罪悪感はお門違いも甚だしいわけですけれど。でも、つんく♂さんにはそう見えているのかな、と思うだけでも、胸が締め付けられますね。

 

3.音像とMV

この章はさらっとで。もうだいぶ「書いた感」が出てきたので。

柔らかく、切なく、『冷たい~』と似た音像ではありながら、どこか温かさのようなものも感じますね。と、音像についてはこれくらいで、すみません。ハロプロ御用達三大編曲家の平田祥一郎さんの素敵な作品ですね(あとの2人は、ファンクの鈴木俊介さん、EDMの大久保薫さん…一応)。

MVについては、とにかく「春」や「卒業」というコンセプトがしっかりと軸にあり、「対話」のシーンも素敵ですし、あーりーの屋外でのソロカットもとても美しいです。そして、もちろんラストであーりーから瑠々ちゃんに花が手渡されるところには、グッときます。

みんな淡く、甘く、可愛らしい衣装がとても似合っています。が、里愛ちゃんだけはなんかちょっと似合わな過ぎて面白い……でも、そこが愛おしい。里愛ちゃん推しの私からすれば、なんか背徳感すらありますね。ぞわぞわします。

はい、余計なことも喋っちゃったので、これくらいにしておきます。

 

4.最後に…

Juice=Juiceの結成当初から応援している私からしたら、植村あかりちゃんの卒業は結構な事象でありまして。とは言え、思ったよりも動揺はしていないし、未来に対する不安も、オリメンを失った喪失感ってのもあまりないですね。単純にあーりーをもう見られなくなるのかもしれない(卒業後にどういう未来に進むのかは、まだよくわかってないですからね)ということに関して、悲しみを感じているだけです。

まじで、後輩たちがめちゃくちゃ優秀で、かつJuice=Juiceの魂をちゃんと継承してくれているのが伝わって来るので、グループに対しては特に負の感情は持っていないです。むしろ、あーりーがいなくなることで、また別の良さが引き出されるんじゃないかなという期待すらありますね(こういう言い方は、あーりーに失礼でしたかね…)。瑠々ちゃんがリーダーになったJuice=Juiceはどうなるんだろう(えっと、瑠々ちゃんリーダーはほぼ確ですよね)。れいれいは、どういう風に瑠々ちゃんをサポートするんだろう。ゆめりあいはグループの看板になるんだよね。3flowerは、さくりんごは、みっぷるは。そういうことをついつい考えてしまいますよね。

ただ、繰り返しになりますが、この『おあいこ』を聞いて、「私はヲタクとしてあーりーを幸せにしてやれたのだろうか」と考えずにはいられません。あんなに努力をして、歌もダンスも上手になり、献身的にグループを守り続けてきた彼女に対し、私の在り方は無礼ではなかっただろうか。そのことだけが気掛かりです。

だから、残り少ない期間にはなってしまいましたが、今から気合を入れ直して、しっかりとあーりーを応援していこうと思いました。もちろん、卒業してからもね。少なくとも「植村あかりちゃん、ってすごいメンバーがいたのよ」ということを語り継いでいくつもりです。今日、ここに、それを決心しました。皆さんもぜひ、よろしくお願いいたします。