霏々

音楽や小説など

BEYOOOOONDS 見せつけられた、圧倒的実力(ビヨ@栃木 くるみん凱旋)

いやぁ、やっぱりビヨは強かった。

2024.11.4 BEYOOOOONDS CONCERT TOUR 2024 AUTUMN『DISCOOOOOTHEQUE』に参加してきました。栃木公演の1公演目ですね。

 

 

雑談

今回から少し趣向を変えようと思いまして。いつもはライブの感想を書くときなんかは、あとで背表紙が綺麗になるようにツアータイトルのみを記事のタイトルにすることが多かったんですが、前回のJuice=Juiceの記事で何かが吹っ切れました。多少なりとも「惹き」があるタイトルにした方が良かろうということで、今回はこんな「見せつける圧倒的実力とプライド」なんていう高飛車なタイトルにしてみました。ちょっぴり気恥ずかしいですね。

 

話は変わって、このところとても素敵な季節でございます。11月初旬。の割には暖かいと思われる気候ですが、本当に秋が心地よく。

3連休の初日こそ沢山雨が降っていましたね。仲の良い前の会社の先輩と安部公房展に行って来て充実した時間を過ごしたのち、近くのお洒落なレストランで仕事終わりの先輩の彼女も呼んで3人で食事をしました。雨降る商店街の中、先輩の彼女への少し遅い誕生日プレゼントを選んで回ったのも素敵な思い出でした。少々お酒を飲み過ぎましたが。

3連休2日目は午後から大学時代の友人と中華街で食べ歩き。ちょっぴり二日酔いでしたが観光地を巡りつつ、友人の将来の選択(主に転職すべきかどうか)をネタにずっと語り合っていました。陽が出ているうちは少し暑いくらいでしたので、やや薄着で出歩いていたのですが、大さん橋で海風に吹かれながら陽が落ちていくのを眺めていると思ったより寒くなりました。けれど、そんな気温差もどこか素敵だと思える。

そして3連休最終日は宇都宮でビヨ。いやぁ、これが遠い、遠い。お金を渋って在来線で行きましたが、2時間以上も電車に揺られました。10時半頃に家を出て、宇都宮に着いたのは13時の少し前。軽く餃子定食的なものでも食べられたらと思っていたのですが、お昼時ということもあってかどこも行列。餃子通りなるところで「宇都宮みんみん」という有名店前を冷やかしましたが、付近の店も含めてどこもさくっとは入れなさそうなくらいの大行列。仕方なしに近くの商店街をぷらっと観光しつつ、見つけたMEGAドンキでおにぎりを買って、その辺で立ち食いをさせていただきました。

土地にちゃんとお金を落とせなかったのが少し悔やまれますが、まぁ、あれだけ餃子店が繁盛しているのだから、私のなけなしの施しなんてむしろ煙たがられるでしょうね。餃子はまたの機会に食べようと思います。

宇都宮自体は以前に会社の用事で来たことがあるのですが、会場のある東武宇都宮駅近くまでは来たことがなく、もっとのっぺりとした印象のある街でした。しかし、あてもなく歩き彷徨っていると、秋の気持ちの良い天候も相まってか、商店街は何やらイベントで賑わっているし、それと対比するように裏通りはひっそりと静かで、それでいて「釜川」というお堀のような小さな川は岩壁も風情があってとても美しかったです。もう少し散策してみたいな、という気持ちがありながらも、コンサートの時間になりましたので、小走りで会場へと向かいました。

 

そんなどうでもいい雑談を冒頭に差し込みながら、本題に移っていきたいと思います。

 

セトリをさらいながら感想

というわけで、セトリから。

<メンバー紹介>

1.ディスコ・カーニバル

2.求めよ…運命の旅人算

3.WORKER讃歌

4.元年バンジージャンプ

5.灰toダイヤモンド

<小芝居(エレベータに乗る)>

6.そこらのやつとは同じにされたくない

7.高輪ゲートウェイ駅ができる頃には

8.We Need a Name!

9.Hey! ビヨンダ

10.激辛LOVE

<MC>

11.Never Never Know~コメ派とパン派のラブウォーズ~

12.Go Waist

<衣装替えインターバル映像>

13.Oh! カンターレ

14.英雄~笑って!ショパン先輩~

15.恋する銀河

16.Go City Go

17.フックの法則

18.ニッポンノD・N・A!

19.涙のカスタネット

<アンコール>

* ショパン幻想即興曲(ほのぴあの)

20.アツイ!

21.あゝ君に転生

22.虎視タンタ・ターン

ビヨの曲は90%くらいは押さえているので、とても楽しめましたね。特に私はBEYOOOOO2NDSのアルバムが大好きで、ジョギングをしているときにはこのアルバムを聴くのがルーティンになっているほどです。なので、アンコール前のラストが『涙のカスタネット』だったり、大ラスが『虎視タンタ・ターン』だったりしたのがかなり嬉しかったです。「わ、好きな曲だ!」となりましたね。

さて、いったん話を冒頭に戻すと、もう冒頭のメンバー紹介からめちゃくちゃビヨっぽいっていう。DJ KOOさんによるメンバー紹介だったのですが、最初出てきたウーファーの映像があまりにチープだったので「なんじゃこりゃ」と思ったのも束の間、どこかレトロを感じる書体での個人名紹介に「なるほど。そういうコンセプトね」と納得させられました。

少し寄り道しますが、先日のハロウィンでりか様が『重慶森林』のコスプレをしていたことから、ちょうど行きしなの電車の中でレトロな香港を感じる当映画を観ていたんですよ。そういうこともあって、なんだかこのレトロな「ディスコ」感が凄い胸に迫ってきました。こういうレトロとユーモアが入り混じった感触ってきっとビヨにしかできないし、本当に唯一無二のグループだな、と嬉しくなりました。

そんな様々な感情が絡み合いながら期待の1曲目は新曲の『ディスコ・カーニバル』。作曲者の名前を記憶し忘れましたが、かなり最近っぽい要素が散りばめられていましたね。K-POPっぽいって言うんですかね。私はあまりK-POPを聴かないので細かくは言えないんですけれど、ちゃんとサビはJ-POP的なメロディックな感じもありつつ、ラップパートもあり、すごいカッコイイ楽曲でした。フックが沢山あるという意味では、全然雰囲気や狙っているところも違うんですけど、Mori Calliopeの『Go-Getters』っぽさを感じました。

 

youtu.be

 

ここまでクールな感じでもなくて、もっとユーモラスでレトロ感もあって、っていうのがビヨっぽかったんですけど、なんか近いものを感じたんですよね。とにかく早くMVが観たい1曲でした。

2曲目の『求めよ…』は打って変わって、ポップでキュートな楽曲であり、各人のセリフパートも楽しめる幸せになれる1曲でした。メンバーのころころと変わる表情もとても素敵でしたし、2番のうーたんのセリフ「江口さん頑張って」のところで会場全体で「がんばれ~!」と応援しているのも凄い楽しかったです。ビヨのコールは本当に多種多様で面白いなぁと感じたのですが、思えばビヨでコールがあるライブに行ったのは今日が初めてでした。よくよく考えてみればライブ映像でもあんまりコールを意識したことがなかった…? やはり会場に行ってみると、色んな発見があって良いものですね。

そしてやっぱりしおりんのホイッスルボイスは最強でした!

3曲目は『WORKER讃歌』ですが、これは曲名は知っていましたが、あまりちゃんと曲を聴いたことはありませんでした。故にそこまで記憶には残っておらず…すみません。が、下記動画を見て、「あ、こんなコールやってた!全然ついていけてなかった!」と記憶が蘇ってきました。ついでに「ちゃんと予習してきなさい」と怒られた小学生のときの記憶も。

 

www.youtube.com

 

ですが、りか様がほぼ初見の私と同じような様子をなさっているので、少し安心しました。

4曲目は『元年バンジージャンプ』で安定の盛り上がり。ハロステで観たとおりでありますが、もともと大好きな曲だっただけに「来た!来た!」と嬉しかったですね。

 

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ダンスパートもめちゃくちゃカッコよかった!

5曲目は『灰toダイヤモンド』。正直私はこの曲、あまりピンと来てなくて。同シングルで言えば『フックの法則』の方がファンキッシュで好きだったんですよね。でも、みんな『灰toダイヤモンド』を凄い推してるし、「なんでだろうな」と不思議でした。が、ライブを観て、めちゃくちゃ納得。なんですか、あの後半のフェイクの畳みかけ。ライブ映像で観るだけと、生で聴くじゃ全然違う。音の厚みがやばい。私の大好きなバンドのいくつものライブを思い出しました(toeの『グッドバイ』とか、betcover!!の『超人』とか、ZAZEN BOYSの『RIFF MAN』とか)。ヲタの歓声も相まって、めちゃくちゃ熱い。いや、アツい。アツいね~。

 

youtu.be

 

一応、触れておきますが、夢羽がいないことを全く感じさせないパフォーマンスでした。とにかく全編を通して言えることではあるのですが、特にこの『灰toダイヤモンド』はフルスペック感がありましたね。全員が限界値を叩き出していましたし、しおりん、りか様は言うまでもなく、くるみんのフェイクも冴え渡っていたのが記憶に染みついています。

6曲目からはユニット曲です。『そこらのやつとは同じにされたくない』は、90年代のディスコ(ジュリアナ東京)風味があるアレンジになっていて、振り付けはパラパラというヘンテコな感じに。7曲目の『高輪ゲートウェイ~』の一岡豆知識はDJ KOOさんが担当されていて、「そういう躱し方もあるか」と変に納得。8曲目の『We Need a Name』は好きな曲だったので生で観られて感激でした。ラストの「We are Seasnings!」が取って付けた感じなのも、ビヨだと逆に面白い。

 

そして、待っていました『Hey! ビヨンダ』。会場全体で「ヘーイ!」「ホーウ!」やるのがめちゃくちゃ楽しかったです。そして、どうしても「ウルフ・オブ・ウォールストリート」を思い出します。ジョーダンが「辞めない」宣言をし、ブラッドが出所したところのシーンですね。桃々姫のトークボックスや煽りも、完全にリベロ的な動きを見せて会場全体を盛り上げていましたね。桃々姫と言えば、髪型だけでなく、声の張り上げ方がめちゃくちゃ田中れいなさんっぽかったです。私は元々が田中れいなさんのヲタなので、とてもグッときました。

そして、そのまま桃々姫をトークボックスに配置したまま『激辛LOVE』へ。これも間違いなく盛り上がりましたね。りか様の『辛いの漢字、一筆足したら幸せだ』のところの文字を書く振付が可愛かったのが印象的でした。

まぁ、お気づきの通り、私はビヨだとりか様推しのようです。しおりんも同じくらい好きかな。でも、ビヨは割とみんな均等に好きな気がします。みんなしっかりと実力があって、そして一致団結していて。お互いがお互いをリスペクトし合っている感じもいいですよね。んで、今回のライブでとにかくライブ巧者感があるな、と。本当に盛り上げるのが上手ですし、ビヨにしか作り出せない熱くてユーモラスなステージングは何にも代えがたいですし、どんな人にもお勧めできる素晴らしいものだと確信しました。

ここでMC。くるみん凱旋に関してのお話しでは、くるみん本人から「ここのホールは小さな頃からミュージカルでずっと立ち続けていた場所」という紹介をしてもらいました。細かい話は少し記憶の彼方に消えてしまいましたが、凱旋公演はかつてお世話になっていたミュージカル劇団の子たちも観に来ているとのことで、そう言えばロビーでそんな感じの子たちがいたのを思い出しました。いやぁ、未来のくるみんがあの中にいたかもしれないと考えると、なかなか感慨深いものがあります。

そして、ふいにしおりんの手で持ち込まれる黒い炊飯器。この秋からこの子がいないと次の曲が始まらないというシステムになった、という紹介に会場は笑い声に包まれます。その紹介の中で「黒光り」という単語を発し、ほんの少し会場がざわついたのもご愛嬌。その後も、「くるみんのほかほかの心のように、この炊飯器でほかほかに…」のような小ボケを挟んだり、とにかくお喋りが軽快な西田さん。あれ、前からこんなにベラベラと小気味よく喋る子だったっけ? 最近ちゃんと追っていないから私が取りこぼしているだけという気もしますが、本当に終始軽快なトークを繰り広げていました。

というわけで炊飯器の登場から期待してい通り、『ネバネバノー』。この曲は割と好きなのですが、「いつ炊飯器が活躍するのか…!?」とずっとドキドキしていました。終盤でりか様の手によって、下手から上手に運ばれ、「いよいよ何かが起こるぞ…!」と期待は最高潮に。と思ったら、何も起こらず楽曲が終了。「え、どういうこと…?」とい呆気に取られてからワンテンポ遅れて、まさかのりか様の「炊けた♡」の一言。こ、このためだけに炊飯器持ってきたのか。恐るべし、ビヨーンズ。

『Go Waist』はさーや隊長と一緒にタオルを絞るエクササイズ。ビヨーンズ史上最高に地味なエクササイズとのこと。そのままの流れでタオルを振り回す展開に。会場がまた違った盛り上がり方をして、みんな笑顔に。

衣装替えのインターバル映像は、しおりんとこころが番組MC、りか様とほのぴが発声練習の実演をするというもの。これがちょっとしたコントになっていて、普通にお笑いとして面白かったです。詳しくはぜひ現地で観ていただきたいのですが、とにかくしおりんとこころの間が良くて。今回の登場人物は4人だったのですが、ほかのメンバーが出るバージョンもあるのでしょうか。もし回替わりだとしたら、ぜひとも全部の回を観てみたいですね。

そして衣装を替えての後半戦。前半戦の衣装に触れていませんでしたが、前半はカラフルなピエロみたいな、全員が全然違う色を用いたいかにもビヨーンズっぽい衣装でした。対して、後半はスタイリッシュなイメージ。水色・紫・白のどれか1色でコーディネートされており、光沢も相まってどこかドレスコードのような感じでした。

『Oh!カンターレ』から『英雄~』は言わずもがな会場が一体となる胸アツなパフォーマンス。驚いたのは、『恋する銀河』でずっとピアノを弾いていたほのぴが前に出てきたときにパンツスタイルだったことでした。頭の中で勝手にロングスカートかなと思っていたので、そのギャップにやられました。『Go City Go』は改めて聞いてみると、ライブでも駅名だけははっきりと聞こえてくるので、それが何だか「普通の曲じゃない感」があって楽しかったです。もちろん、さやりんの「字余り」も生で聞けて嬉しかったですね。

『フックの法則』、『ニッポンのD・N・A!』、『涙のカスタネット』あたりはもうね。私も大好きな楽曲たちなので、とにかくもう何も考えずに盛り上がりました。やっぱり終盤にかけてはダメですね。何があったとかあんまり覚えていられず、とにかくコンサートにのめり込んでしまいます。ただただ曲の良さと、メンバーのめちゃくちゃ力強い歌声に震え上がっていました。正直、単純なパフォーマンススキルとその安定感で言えば、やっぱりハロプロではナンバー1のグループですね。会場全体が力強く鳴っていました。

そしてアンコール。ほのぴによる『ショパン幻想即興曲』を聴かせていただきました。そこからのまさかの『アツイ!』、続いて『あゝ君に転生』。特に『アツイ!』の間奏のセリフパートは原曲とは違ったアレンジになっていたのが印象的で、セットに腰を下ろして「上り下りで疲れる」とか「でも座って休憩もできる」とかそんなことを言い合っているのが面白かったです。

そう言えばセットについて喋っていませんでしたが、『アツイ!』のセリフパートにもあったように、確かにかなり高低差がある感じでした。中央の地平のステージから左右斜めに階段が伸びて、その先にディスコのお立ち台みたいになったステージが左右に2つ。また中央に向かって階段が伸びて、踊り場を挟んでの2階建てみたいな感じになっていました。うん、言葉で説明するのは難しい。言いたかったのは、2階にもお立ち台のようなカラーリングがされた場所があって、随所にディスコ感があったということです。

新曲の『あゝ君に転生』はうーたんが振付をした楽曲ですが、大久保薫さんが作・編曲ということでかなり娘。感がある近未来なサウンドでした。あまりビヨーンズっぽくないな、と思いつつも、メンバー変更もありましたし、新しい一面が観られてこれはこれでとても良かったです。ただ、もう少し聞き慣れる必要があるかな、という感じです笑。

アンコールのMCでは、楽屋でくるみんが『ポテト入りやきそば』と『じゃがいも入りやきそば』の違いについて説明していたという話が紹介されていました。今日の差し入れがどっちだったかは、私はすっかり忘れてしまいましたが。

それからりか様のMCがらしさ全開で面白かったです。栃木と言えばニラが有名。今日の会場は緑色のペンライトで綺麗だったけれど、それってニラってこと?みたいなことを言って爆笑をさらってました。不憫なくるみんもらしくてかわいかったです。

そういえば大事なことを忘れていました。今回のくるみん凱旋公演では、緑色のサイリウムが有志の方々によって無料配布されていました。私も1本いただき、初めてサイリウムというものを振らせていただきました(私はペンライトも持っていないんです…)。手元に輝くものがあるというのもなかなか良いものですね。私もペンライト購入をそろそろ真剣に考えてみようかしら。サイリウムを配布する企画を立ててくれた方々、本当にありがとうございました。きちんとペンライトよりも細いサイリウムを全員が持っていることにくるみんが気づいてくれてよかったです。

ラストは『虎視タンタ・ターン』で大いに盛り上がり、いやぁ、もう大満足。大好きな曲なのでね。本当によかったです。終わるのが寂しくなるくらい楽しいひと時でした。

 

メンバーやグループについて

いやぁ、少し時間が経ってしまいました。本当は沢山語りたかったのですが、熱が冷めてしまっては元も子もないので、さっと書きなぐりたいと思います。

まず、上で書きましたが、ビヨに関しては「この子が!」という推しを決めかねていましたが、今回の公演で「しおりん」と「りか様」がとりあえず私の推しということになりそうです。しおりんに関しては夢羽ちゃんが卒業してからより一層目立つようになった感じがありますかね。「私がグループを引っ張らなきゃ」という気迫も感じる気がします。そして、ただでさえ多いキラーパートにもさらに磨きがかかり、鋭くなりつつも安定感も増して、もはや手に負えないくらいの猛者となりましたね。先日のハロコンでもどのユニットにおいても破竹の勢いで大活躍でしたし。トークでも何か押さえつけていたものが吹っ切れたように、あるいはくるみん凱旋でテンションが上がっていたのか、めちゃくちゃ多くの笑いを搔っ攫っていました。

対してりか様はすごいマイペースに実力と個性を伸ばしている感じがします。毎年のハロウィンのコスプレは言わずもがなですが、何か彼女からは随所に「らしさ」というものを感じるのですよね。歌声に関してはレパートリーが豊富なイメージで、必ずしも張り上げる一辺倒ではなく、楽曲の場面場面によって使い分けられる表現が多種多様で心を掴まれます。ともすれば「勢いが足りないかな」と感じるほどにビヨのメンバーは力強い歌声を持っていますが、りか様はそこをあえて勢いだけでなく、きちんと色味で勝負している感が素敵です。あとは、普通に私はりか様のセンスの良さに影響されています。『重慶森林』を観たのもりか様の影響ですが、昭和歌謡もりか様の歌っている『スローモーション』などを足掛かりに色々と聴くようになりました。そんな感じで私は根本的に島倉りかという人間に憧れているのだと思います。

ほかのメンバーで言うと、特に印象に残っているのは、こころちゃんとほのぴですかね。こころちゃんはかなり声量と安定感が向上したイメージで、要所要所で会場を揺らすほどの歌唱を見せてくれました。特にラストの『虎視タンタ・ターン』では中盤の夢羽ちゃんのフェイクを引き継ぎ、夢羽ちゃんに勝るとも劣らない素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。それからほのぴはもうピアノは言わずもがななんですが、やはり声質の良さがピカイチです。Balladの頃からほのぴの歌声にはずっと注目しているのですが、もう目を瞑っていてもほのぴが歌っていることがはっきりとわかるくらいの特徴的な妖艶な声質。こころちゃんが剛の歌声なら、ほのぴは柔の歌声という感じで、色々なキャラクターがあるのがビヨの素敵なところですね。

グループ全体で言うと、やはり一番は安定感というところになるでしょうか。とにかく誰が歌ってもめちゃ上手い。他グループの随一の歌唱メンですら、ビヨに入れば埋もれてしまう…そんな風に思ってしまうくらいにビヨの歌声は平均的な水準がめちゃ高い。だからこそ、歌声に一体感があって、ハモリやフェイクを積み上げていっても崩れることなく、最高のバランスで聴こえてくる。

それでいてダンスに関しては、うーみよコンビが圧巻のパフォーマンスを見せてくれるので、ダンスパートもめちゃくちゃ映える。ピアノにトークボックスにDJと飛び道具も申し分ない。コントやセリフは笑えるし、これってもう最強のグループと言わざるを得ない。

いっちゃんと夢羽ちゃんが卒業してしまい、どうなることかと不安を抱いていた部分もありましたが、そういった逆境を跳ね返して、いま一番まとまっている瞬間なんじゃないかなと思いました。それくらい一致団結感があったパフォーマンスでしたね。

あー、武道館のチケット取ればよかったな。でも、現実的に仕事が厳しいか…でも、今のビヨを見られるのは今だけかもしれない。追加メンバーオーディションも開催されているし、今のビヨは本当に貴重な存在なんですよね。

と、うだうだ言ってもしょうがない。とりあえずは栃木という素敵な場所で、今のBEYOOOOONDSを観られたことを幸せに思おう。

というわけでざっとにはなりますが、以上、今回のライブレポートでした。