霏々

音楽や小説など

適応障害と診断されまして… vol.51

適応障害と診断されて113日目(2月4日)の夜にこの記事を書き始めています。やや久しぶりの更新となりましたでしょうか。

 

前回

eishiminato.hatenablog.com

 

前回の記事はほぼほぼ「許された子供たち」の感想文みたいになっていましたね。

今回はこの約1週間のあれやこれやについて書いていこうと思います。ちなみに更新が遅れた理由は、1つに疲れもありましたが、主たる要因は「ドラクエⅪ」のせいです。何年かぶりにゲームにハマってしまいました。

 

 

日にちが空いたので、今回はカレンダーとして病気の進捗をまとめていこうと思います。

 

1.カレンダー

適応障害と診断されて…

 

107日目

この日は職場ではなく、朝から会社の心の相談窓口へ。約1か月の訪問。復帰に向けたアドバイスを貰う。午後は「許された子供たち」を再鑑賞し、前回ブログを投稿。

 

108日目

年始の体調不良でドタキャンしてしまった友人に久しぶりに会う。7時間近く自分の現状と過去についてできるだけ正直に話した。他人に理解してもらうのは難しい。

 

109日目

この日は日曜日。1週間分の疲れ(出社2回、相談窓口1回、友人と長時間)が出たので、暗い部屋で過ごす。前から見直していたヱヴァンゲリヲン(テレビアニメ)を観終わる。特にラスト2話が面白く、以前より深く理解できたと思う。また、みうらじゅんの「最後の講義」という動画を観て、感銘を受ける。

 

110日目

朝は通勤してみるも、職場直前で吐き気が強く出始め、潔く撤退。ダウンロードしたドラクエⅪを始める。あっという間に時間が過ぎていく。

 

111日目

朝起きて前日よりも体調が悪化しているので、1日休むことに。やはりドラクエをして過ごす。昼食兼散歩に出掛け、散歩中に「中田敦彦Youtube大学」で「人間失格」の解説動画を聞く。思い出して泣きそうになる。

 

112日目

朝から3時間半、出勤できた。昼前に寮に戻り、午後はWEBにて会社の研修を2時間受講。あとはドラクエをして時間を送る。

 

113日目

朝から4時間出勤できた。昼前に寮に戻り、ドラクエをして過ごす。夕食後にようやく重い腰を上げてこの記事を書き始める。

 

2.カレンダーまとめ

1週間分の内容になりますね。

まずは金曜日に会社の相談窓口で復職に向けての色々な相談をしていただきました。調子が良ければ職場に行けるという状態になり、どのようなステップを踏んでいけばいいのかアドバイスを貰うことができました。

具体的には、丸1日出勤して翌日は休むというよりも、午前中だけでもいいから週5で出勤できるようになることが目標だと言われました。長時間ストレスへの耐性をつけるよりは、リズムを作って行くことが先決ということですね。まぁ、確かにそう思います。

また1か月分のあれやこれやについても話を聞いてもらいました。自殺未遂のことは話しませんでしたが、大きな波があったことは伝え、「また波の底が来たときにどうなってしまうのか…それが怖い」と相談すると、波の周期や振幅は個人差があるからそれを予期し、その波に上手く乗っていく慎重さやバランス感覚を鍛えるしかないと言われました。なかなか抽象的な話になりますが、まずはその波に気付くのが重要ということになります。私の場合は大抵疲労に合わせて「頭痛」が出るので、それが1つの合図です。頭痛が出たら無理せず休む。その上でやはり怖ろしいのは「無気力感」や「抑うつ感」です。これが出たときはもう籠城しかありません。籠城し、事態が僅かにでも好転するのを待つ。そして、少し良くなった段階で散歩や瞑想などから始め、体調を戻していくことが重要になってきます。実際に、今週の日曜~火曜の間はこれを実践しました。

 

やや話が前後しますが、土曜日は久しぶりに会う友人と沢山話しました。自殺未遂の話はしないまでも、私がこの10年間抱いてきた希死願望について頑張って伝えてみました。友人はかなりのリアリストなので、私がどうしてそんな無駄なことに一生懸命になっていたのかまるで理解できないようでした。他人と分かり合うって難しいと改めて思わされましたね。

私が「自分を痛めつけ、死と向き合うことで色んな事を知れた」と言っても、「そんなことをして学べることなんてないよ」とばっさりです。「病気になって沢山勉強した」と言っても、「自分1人で勉強するんじゃなくて、他人と話さないと」と正論を言われます。私はその友人が嫌いではありませんが、思うことがあります。

あのね、他人と話しても分かり合えなくて苦しいから、色んなものを探すんだよ。

そんなこと私には面と向かって言えませんでしたが、何とか理解し合おうとしても、やはりなかなか考えは相容れないですね。少しだけ言い合いっぽくなってしまい、それにも疲れてしまいます。でも、これが人間関係というものなんだな、とも感じます。そういう「摩擦」を楽しめるようになることが、人間としての第一歩なのかもしれませんね。

ともかく色々な学びのある1日でした。普通にちゃんと生きていくって、その友人みたいにならなくちゃいけないのかと思うと、本当に気が滅入ってしまいます。でも、思い返せば、私はずっとそのことで悩んできたわけです。社会と折り合いがつけられないからこそ、私は自己破壊に向かい、そして内省的な生活の中で自分だけのユートピア建造を行ってきたわけです。そのユートピアは私の「自死」を以って完成する予定でしたが、それに失敗した今、私はまた振出しに戻って来たということですね。そう考えると、何だか面白おかしい気分になります。結局のところ私はまた社会との「摩擦」に苦しみ、人の間で揺さぶられる毎日へと戻ってきました。

しかしながら、今度の私は一味違います。それだけ苦しい状況でも「自己否定」をしないのが今の私。ま、わかり合える人間なんか今までそんなにいなかったじゃん。それでも自分というものは失わなかったし、全てに迎合してきたわけでもない。少なくともそのリアリストな友人は、数多の人間よりも私好みの相手だし、自らの核であった「希死願望」について話せただけでも貴重な存在なわけ。そんなことを思い、自分と他者のありのままを受け入れる方向性で進むことができるようになりました。以前の私なら他者とわかり合えないことに大きく傷つき、それをエネルギーに変えて、「自死」というユートピア建造をこりこりと打ち進めていたことでしょう。状況に絶望し、希死と殺意に塗れ、酩酊と半狂乱の海で無様に犬かき…それを美徳としていました。

そんな感じで、大変心は疲れましたが、変わっていない世界と変わった自分を再発見する1日でした。

 

そんな友人と過ごした翌日から3日間。私はこの週4度にわたる挑戦的な外出(出勤訓練、相談窓口、友人)で蓄積した疲れを癒すことになります。

もう日曜日はどうしようもないことが分かっていました。大人しく暗い部屋で休んでいました。前から観ていたヱヴァンゲリヲンのテレビアニメシリーズをようやく見終わり、いたく感動致しました。後半にかけての鬱展開はさることながら、やはりラスト2話に込められた思いの強さと深さには胸を打たれますね。というか、個人的に非常にタイムリーでもありました。

他者との間にある壁で私はずっと苦しみ続け、絶望し、死ぬことばかり考えてきました。他者とわかり合えない自分という存在を見つめ抜くことで、自己を理解し、そこに完全な世界を作り上げることができれば、他者を排除した自分だけの小さな世界の中で生きていくことができます。それが死の同義であることがわかっているからこそ、私の最終目標は死であったわけですね。この世界から消えてしまいたい、という強い想いはエヴァの中で碇シンジが抱き続けていた感情に非常に近いものでした。最終的にはシンジくんも「ここにいていいんだ」と悟り、そのことを周囲の人が祝福してくれる図で終わっていましたが、過程は異なるものの今の私の精神状態と似通っています。私の場合は、「まぁ死ねなかったし、臨死体験はできたから、ここにいるか」という開き直りなので、ちょっと情けない感じですが。でも、とにかく「消えてなくなりたい」と自分を追い込むことをやめて、今ある自分を受け入れるという意味では同じことのように思います。

エヴァのほかには、みうらじゅんさんの「最後の講義」という動画を観て感銘を受けました。私の考える仏教に近いものがあり、彼の語る内容は少し前までの私に非常に似ているものだったのでよく理解することができました。もし私がずっと健康であり続けたなら、みうらじゅんさんのような考え方をずっとずっとしていたと思います。彼ほど高次元的なフラットさは手に入れられていなかったでしょうが。今の私は自分の健康状態を保つので精一杯ですし、みうらじゅんさん的な考え方には一区切りつけたので、理解や共感はできても、それに準じようという気持ちにまではなりませんでした。人それぞれのスタンスや角度、用法用量というものがありますからね。

と、みうらじゅんさんの考え方を紹介していませんでしたね。言わば、彼は自己否定を是とし、生と死を司るものが虚無であるという考えを持っているようでした。そして、彼もまた自分をイジメることに楽しみを見出している類の人間です。とっても共感出来ます。強いて言うなら、みうらじゅんさんはそれを喜劇的にやっていますが、私はそれを悲劇的にやってしまっていたがために、自殺未遂までイッてしまったわけですが(笑)。

そんなこんなで日曜日は過ぎ去り、翌日の月曜日は上にも書いた通り、通勤してみたものの職場の直前で吐き気が強く出たので撤退しました。

 

そして、この日から私の冒険が始まったのです。

 

もうここからは非常にシンプルです。とにかくドラクエⅪをやりまくる日々です。

 

www.youtube.com

 

上記動画で「ドラクエⅪはクオリティ高いし、普通にこれからやって楽しいと思う」と紹介されていたので、さっそく手を出してみました。幸い、ほとんど役目のなかった3DSが手元にあったので、ソフトをダウンロードします。中古屋に行けば安く手に入るでしょうが、正規の値段でダウンロードしました。金で手間を買いました。

久しぶりにゲームをやったので、ハマってしまいます。ご覧の通り、気がつけばブログを書くことも忘れていました。

ドラクエ生活を始めてからの概況を書きます。

まず、月曜に通勤途中で撤退した後にドラクエを始め、寮室に籠ります。火曜は朝から体調が悪かったので、出勤は諦め、ドラクエをして寮室に籠ります。もちろんちょっとは散歩したり、動画を観たりもしましたが。ちなみに上にも書いた通り、中田敦彦Youtube大学で「人間失格」の解説動画を観て、ストーリーを思い出して感動します。「神様のような子でした」という結びにはやはり胸が痛くなり、思わず涙が出そうになります。

翌日水曜日は朝から職場に行くことができ、3時間半を過ごした後、一度寮に帰宅し、寮の中でWEB研修を2時間受けます。その後はドラクエ

そして、本日木曜日は朝から4時間職場に行き、午後はドラクエをして過ごしました。夕食後にようやくこの記事を書き始め、すっかり風呂に行かなければいけない時間を過ぎてしまいました。ちなみに、今日は4時間いるうちに酷く頭が痛くなってしまったので、やはり何だかんだと疲れが溜まっているようです。

 

そんな1週間でした。

ゲームは時間を忘れさせますね。でも、ゲームができるようになったのも1つの進歩。正直、ゲームって面白いですけど、学びや発見が少ない気がして、時間を無駄にしているような感覚になるのであえて避けていたんですよね。

でも、今の私は取りあえず「頑張らなくていい」んです。普通にゲームしてだらっと過ごすのも良いじゃありませんか。私はこれまで傍から見れば非常に自堕落な生活をしていたと思いますが、(自分で言うのもなんですが)結構ストイックな生活を続けてきたんです。余裕があれば自分をイジメてたわけですからね。「そんなのストイックでも何でもない!」と言われればそれまでかもしれませんが、でも私は私なりの意思と決意を持って生活していたわけです。

そんな重荷を降ろして、今はゲームまでできちゃう。これは退化という名の進歩でしょう。そうですよね…?

 

次回

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