霏々

音楽や小説など

適応障害と診断されまして… vol.37

適応障害と診断されて59日目(12月12日)の夜にこの記事を書いています。

段々と更新のペースが落ちていますが、これはむしろ「書かなくても大丈夫になって来ている」ということになりましょうかね。当初より「書くこと」が療養だったので。

 

前回

eishiminato.hatenablog.com

 

 

1.適応障害と診断されて55日目~昼、走る~

4日も前のことなので、あまり何をしたか、何を考えていたかを思い出せないわけですが、とにかく散歩に出かけた先で1~2km走ったことだけは覚えています。ミドリというバンドの「犬、走る」という曲が好きなので、それを意識した副題をつけてみました次第です。

お昼ご飯は、初めて行くお蕎麦屋で食べました。がらがらのお蕎麦屋かき揚げ蕎麦を食べ、そのままの足で散歩に入り、5kmくらいの旅に出掛けたわけですね。ハロプロ御用達の作曲家である星部ショウさんのYouTubeチャンネルで、BPMやリズムの裏拍を気にしながらジョギングすると楽しいと話していたことを思い出し、最初はちょっと速足でのお散歩。調子が出てきたので、ちょっとだけ走ってもみました。「裏拍取るなんて余裕っしょ」と思っていましたが、実際に体を動かしてみると難しいものですね。音楽アプリ上で8ビートを作るのと、実際にドラムを叩くのでは訳が違うのと一緒です。改めてダンスをする人たちの凄さを実感できました。

前回散歩がてらちょっと走った時は、寮の鍵を失くすというアクシデント(必然)に見舞われた私ですが、今回はちゃんと財布の中に鍵をしまっていたので、何も失くさずに済みました。また、股関節の痛みもなく、少しは体を動かすことに慣れてきたみたいです。このまま体力が少しずつ戻って来ればいいのですけれどね。

と、ここまで何とか書いてみたわけですが、もうこの日のことで書けることはほとんどなくなってしまいました。

せっかくなのでこの日に観た「ヒメアノ~ル」という映画についてちょっと書きますかね。

何となくNetflixのおすすめ映画みたいなところに出て来て、濱田岳森田剛ムロツヨシという俳優陣が面白そうだったので観てみたわけですが、これが割に面白かったです。特に何の前情報もなかったので、どんな内容かもわからず、つまらなければすぐに観るのをやめようと思っていたのですが、結局最後まで観てしまいました。冒頭での濱田岳さんとムロツヨシさんの会話劇の雰囲気が好きだったのが、1番大きかったですかね。難解ではなくとも、軽薄ではないし、この2人の素晴らしい役者がストーリーを運んでいってくれるのであればきっと退屈はしないだろうと思うことができました。

以下、ネタバレを含みます。

清掃のバイト先で出会った2人、岡田(演:濱田岳)と安藤(演:ムロツヨシ)の何気ない会話から始まります。岡田はうだつの上がらない普通の青年で、安藤は一昔前のヲタクっぽいちょっと変わったところのある岡田の先輩です。安藤はどこか変質的な雰囲気がありながらも、バイトでミスをした岡田を庇ってくれたりと良いところもあり、そのおかげで2人は仲良くなります。あるとき岡田は「こんな漠然と生きているのが不安だ。安藤さんは不安じゃないのか?」と何気なく話を振ると、安藤は「どんな金持ちだって不安はあるものだ」というようなちょっと良いことも言ってくれます。生きがいについてさらに岡田から尋ねられると、安藤は「趣味も無い。野心も無い。でも、恋をしている」と言い、自分が恋をしている女の子が働いているカフェに岡田を連れていくことになります。

カフェに行き、その可愛い店員である阿部(演:佐津川愛美)を遠くから眺める2人ですが、明らかに安藤には不釣り合い。岡田は「ちょっと厳しいんじゃ…」と思うわけですが、ここで安藤から1つの相談を受けます。安藤がテラス席の方を指さして、「いつもあの男が阿部ちゃんのことを見ているんだ。ストーカーじゃないか」と言うわけです。岡田としてはよっぽど安藤の方がストーカーっぽいと思うのですけれど、その安藤が指さした人間を良く見てみると、高校の頃の同級生である森田(演:森田剛)であることに気がつきます。「高校の同級生なら、ちょっとストーカーをやめさせて来い」と安藤に言われて、岡田は渋々森田のもとへと向かい、ここからストーリーは大きく発展していくことになります。

森田と話す岡田ですが、何となく森田の様子がおかしいことに気がつきます。が、その場は特に何もなく終わり、森田は帰っていきます。岡田の話を聞いて、安藤は思い切って店員の阿部に近づき「何か困ったことがあればいつでも言ってください」と申し出ます。そんなようにして、森田という人物を出汁にして、岡田と安藤は阿部との接点ができたわけですが、ここまで冒頭部の展開だけ見ると何となくラブコメっぽい感じです。そして、実際にこの後は岡田と安藤と阿部の3人を主軸としたちょっとしたラブコメ展開が進んでいきます。失恋する安藤の突拍子もない言動がくすっと笑えたり、岡田と阿部の秘密の恋が始まったり、そこから冴えない青年(岡田)とちょっとイケてる女の子(阿部)のありがちな恋愛ストーリーも描かれることになります。

が、並行して森田の闇も描写されます。過去のトラウマや、どんどんと状況が悪化していき、連続殺人鬼と化していく別軸のストーリーが始まるわけです。

甘いラブコメとシリアスな事件物が折り重なり合い、ちょっぴり不思議な質感の作品であることがわかってきます。最終的には、岡田と森田の同級生時代の過去が絡み合って、森田の狂気が岡田、安藤、阿部の3人に降りかかることになります。

そんなわけで、何か特別前衛的であるとか、大きな感動がある映画作品というのではないのですけれど、面白い質感を持った映画作品ではありました。話の展開のさせ方も面白いですが、普通に登場人物の描写がしっかりしているので、最後には主要登場人物の4人それぞれに愛着が持てます。原作が漫画ということにも理由があるのでしょうか。キャラクターが良く生きているなぁと思いました。配役も完璧。絶対に観なきゃ損!という類の映画ではないと思いますが、観て損ということもないでしょう。少なくとも、私は観て良かったなぁと思いました。また少しだけ映画が好きになったように思います。

 

こんなところでこの日の日記は終了です。本当に何をしていたか思い出せません(笑)。

 

2.適応障害と診断されて56日目~ソロフェス!~

この日はもう1日中、届いたばかりの「ソロフェス!」のBlu-rayを観続けていました。

「ソロフェス!」とは、ハロー!プロジェクトのメンバー総勢52名がソロパフォーマンスをするというイベントです。コロナ禍にあって集団でのパフォーマンスができなくなった2020年の夏に、テレ朝チャンネルで放送された企画ですが、ハロプロの楽曲を1曲分披露するという前提条件はありながらも、メンバー1人ひとりが自分でステージ内容を考え、プロデュースするという内容でした。

基本は歌とダンスを高いレベルで見せるというパターンなわけですが、ダンスの得意なメンバーはダンスに比重を置いたり、自ら振付を考えたりし、歌の得意なメンバーはほとんどダンスをせず、歌だけで勝負したりするパターンもありました。間奏にフリップ芸をぶち込んだり、演劇を取り入れたり、楽器を演奏したり、タップダンスがあれば、逆に表情が強みだから顔をドアップに映してくれと頼む子もいました。自分の強みで勝負する子もいれば、自分の新しい一面を見せようとする子もいます。とにかくハロプロのメンバーがみんな自分なりに1つのステージを自己プロデュースするというのが、何よりも涙ぐましく、同時に刺激的で、大変面白い内容でした。リアルタイムで観られていなかったので、「やっと観れる!」という嬉しさもありましたね。

不自由の中にこそ自由がある、と良く言いますが、今回のこの「ソロフェス!」という企画はまさに「感染症」という最大の制限がある中でこそ生み出された素敵な企画だったと思います。ハロプロってやっぱりすごいなぁと思わされましたね。Blu-ray2枚組で総再生時間はなんと334分で、5時間半ですよ! しかも、ハロヲタ松岡茉優さんとハロプロリーダーの譜久村聖ちゃんの解説副音声までついているので、実質10時間くらいは、この「ソロフェス!」Blu-rayを楽しませていただきました。

中でも感動したパフォーマンスをちょっとご紹介したいと思います。全員分にならないのが本当に申し訳ないですが…

 

まずは4番目の船木結ちゃん。何とこの日(12月9日)に卒業なんですよ。本当に才能溢れる子だっただけに、とても残念ですが、人それぞれの生きる道がありますから、ぜひともこれからの人生を素晴らしいものにしてほしいですね。と、ちょっと話が逸れました。ドスの効いた歌声から可愛い歌声まで自在に操ることできますが、基本的には女優の満島ひかりさんを彷彿させるハスキーボイス。でも、体はハムスターみたいにちっちゃくて、でもでも、ダンスはバキバキ。大阪出身ということもあってか、会話や掛け合いのリズムがめちゃくちゃ良くて、超空気の読める子です。バラエティ番組でも絶対に活躍できる才能がありました。実際におはスタという子供番組のレギュラーも務めていましたね。感情の起伏や表情も豊かでエンターテイナー。褒めようと思えばどこまでも褒めることができますが、そんな子がパフォーマンスしたのが雨ノ森川海の「GIRL ZONE」。普段5人で何とかやり遂げる詰め詰めのラップパートも1人でこなせてしまう、化け物っぷりが何よりも衝撃的でした。いやぁ、もう本当にこのとんでもない才能を失ってしまうのが惜しいです。だって、まだ18歳ですよ!? でも、本当にご卒業おめでとうございます。これからの人生を豊かにしてください。

 

次は7番の横山玲奈ちゃん。披露したのは「付き合ってるのに片想い」。ちっちゃい子犬みたいな子で、笑顔が本当に素敵です。この子も結ちゃんと同じく、間の良い子で普通にメンバー同士で喋っているときも、ボケたりツッコんだりが自然とできちゃう子です。バラエティ番組でもなかなかうまく立ち回れるんじゃないかと思います。そして、この子のもう1つの特徴である「同期愛」が溢れるステージングでした。同期の加賀楓ちゃんは横山玲奈ちゃんとは対照的に、背が高く、手足が長く、その抜群のプロポーションとショートカットというヘアースタイル、そしてサバサバとした性格もあって、ハロプロメンバーからも人気が高いメンバーです。そんな2人が同期なわけですが、何かと夫婦扱いされていながらも、お互いがお互いに対してどこかツンケンしているような雰囲気があり、そこもファンには堪らないところです。そして、そんな現状を生かして、横山玲奈ちゃんは間奏にフリップ芸を準備していました。「付き合ってるのに片想い」という楽曲の世界観そのままに、「こんな片想いは嫌だ」という題目でのフリップ芸。ちゃんと自分がどう見られているかということを把握したうえで、ストロングポイントを活かすステージングに痺れました。本当に偉いなぁ、と思います。

 

次は10番の島倉りかちゃん。披露したのは「ナセバナル」という強い歌声が求められるバラード楽曲。りかちゃんは「りか様」と呼ばれるくらいお嬢様役が似合う子ですが、趣味は「80年代アイドル」、「恐竜」、「昆虫」と女の子なのか男の子なのかよくわからないちょっと変わった部分もあります。たまに料理やお菓子作りの様子をSNSで披露してくれますが、だいたい失敗しているところも可愛らしい子です。歌が上手いことは何となく知っていましたが、今回はレベルの高い発声が求められる「ナセバナル」を完璧にやり切っていました。「りか様、こんなに歌えたの!?」と驚くとともに、そのパフォーマンス自体の熱量がハンパなく、めちゃくちゃエモいステージでした。自分を信じて、きちんと努力したそのステージパフォーマンスと向き合う姿勢に感動しましたね。

 

そして、連続して11番の石田亜佑美ちゃん。正確無比なダンスが得意で、SNSでも良く「踊ってみた」系の動画を上げてくれるダンスマシーン。そんな彼女が今回は得意のダンスを封印して、演劇能力を活かしたステージングを見せてくれました。選曲は「忘れてあげる」ということで、私も大好きな楽曲です。「好きだからこそ別れて、そして忘れてあげる」という世界観の楽曲ですね。これまで舞台で可愛く無垢なお姫様役もやって来ましたし、孤独な独裁国家の王様役もやって来たからこそ、この「忘れてあげる」という楽曲を男女それぞれの役で演じ分けることができたと思います。途中にはあえて歌詞を歌わずにセリフとして言ってみたり、とかなり凝ったステージになっていました。現ハロプロの中でも結構ベテランになって来ている彼女が、あまりの緊張からステージ前に涙している様子も映像に収められていたり、いつまでも高い志を持っていることに非常に感動させられました。パフォーマンスもめちゃくちゃ良かったですよ!

 

次は13番目の平井美葉ちゃん。ここ数年でハロプロ楽曲の中で個人的No.1に鎮座している「Come with me」を披露してくれました。美葉ちゃんは、所謂「一芸オーディション」でダンススキルを武器にしてハロプロに加入してきた子で、高校までずっとバレエダンスをやって来ていて、大学でヒップホップダンスを始めたという経歴だったと思います。ヒップホップダンスで鍛え上げた切れにまずは目が行くと思いますが、そのダンスのカッコ良さの根幹にあるのはバレエで鍛え上げた美しいポージング。宝塚が好きということもあって、本当にカッコイイダンスを踊ります。男の私でもちょっと変な気持ちにさせられます。ハロプロメンバーにもファンが多く、3月に行われた無観客コンサートでは運良くソロパフォーマンスをする機会を与えられ、パフォーマンス後には観客がいないはずなのに黄色い歓声が飛び交っていました(ハロプロメンバーの「キャー!」です)。そんな彼女のダンスを中心に据えたパフォーマンスは圧巻の一言。今までのハロプロには無いタイプのステージングなので、彼女にMVPを上げてしまうとこれまでハロプロが積み上げてきたものが崩れそうでちょっと怖いですが、私の中では彼女のパフォーマンスが今回の「ソロフェス!」では1番輝いて見えました。

 

次は16番目の譜久村聖ちゃん。披露したのは「I WISH」。現ハロプロリーダーの彼女は、他のメンバーが「1番目立ってやるぞ!」という意気込みでパフォーマンスをしているのとは対照的に、「歌う楽しさを届けたい」とコロナ禍でコンサートに行けないファンのために歌ってくれました。自作のイラストもスライドで投影し、そこにはメンバーやファンの姿も描かれていました。とにかく、リーダーとしてハロプロ全体を愛する心を届けてくれた涙もののパフォーマンスでした。「なんて慈悲深い」と副音声では松岡茉優さんが感動し、「ソロフェス!」全体でのMCを務める元ハロプロリーダーの矢島舞美ちゃんも「ふくちゃんがハロプロリーダーで良かった」と感動していました。私もついつい泣いてしまいそうでした。

 

次は24番の山岸理子ちゃん。「会いたい会いたい会いたいな」というアップテンポの楽曲を披露してくれました。つばきファクトリーというグループのリーダーではありながらも、持ち前のぽわぽわした雰囲気で、グループでパフォーマンスをしているときはあまり目立たないかなぁという印象の子です(個人的な意見です)。でも、実はダンスがかなり上手で、今回は激しい楽曲で、椅子を使ったダンスを披露してくれました。先輩である℃-uteもこの「会いたい会いたい会いたいな」で、かつて椅子を使ったパフォーマンスをしており、自粛期間にその振りを自分で起こし、それを再現するような内容だったようです。そして、この椅子を使ったダンスパフォーマンスがちょっとびっくりするくらいセクシーでした。もうドギマギしてしまうレベルですね。言葉はあれですが、「眼鏡で大人しい学級委員長が実はめちゃくちゃエロかった」みたいなフェティシズムを感じました。ハロプロ界隈のネット用語で「りこりこのことそういう目で見るのやめてもらえませんか」というキラーワードがあるのですが、これは山岸理子ちゃんが写真集を出した時に2ちゃんねる掲示板に書き込まれたワードです。でも、これはもう「そういう目」で見ざるを得ないですよ。普段とのギャップでやられてしまうステージングでした。

 

そして、30番目の佐々木莉佳子ちゃん。私がまだ中高生くらいの自分にめちゃくちゃハマっていた「気まぐれプリンセス」という楽曲を披露してくれました。この楽曲が持つ、攻撃的で華やかで、そして艶やかな雰囲気が、莉佳子ちゃんの力強いパフォーマンスと相乗効果を生み出していました。莉佳子ちゃんもそのダンスのカッコ良さからハロプロメンバーにファンが多い子です。が、なんと言うか今回のステージからは、滾るような「熱」を感じ、息を切らしながら全力で踊るその様がハンパなくカッコよかったです。松岡茉優さんも悶絶していましたね。あまりにも激しく踊るので、歌の語尾が正規の拍数分伸ばせないくらいでしたが、それすらもエモい。圧巻のステージングでした。

 

そして、37番目の川村文乃ちゃん。まず「素直に甘えて」という選曲が素晴らしかったですね。小中学生の時に習っていたタップダンスを自粛期間中にもう一度練習し直し、この場で披露してくれました。もう、その心意気が嬉しいです。本人の抜群のプロポーションと甘い歌声を活かしつつ、タップダンスという要素にもぴったりと嵌る「素直に甘えて」という楽曲の力もありました。パフォーマンス後は思ったよりもタップダンスが上手くできなくて号泣している姿も愛おしく、本当に心の綺麗な子だなぁと思わされました。確かに、タップダンスはもうちょっとイマイチと言わざるを得ない部分もあったかもしれませんが、何より大事なのはそのチャレンジする気持ちです。そういうのが何よりもハロヲタの心を擽るのですよね。

 

続いて、38番目は金澤朋子ちゃん。選曲は「想いあふれて」。現ハロプロで最年長の彼女が選んだステージングは、小細工なし、踊り無し、歌のみ。彼女の独特の歌声がすべての要素を破壊して、もはやその歌唱スキルで何もかもをねじ伏せるようなステージングでした。本当に彼女の歌声はエグいです。鼻に引っかかるような妖艶さがあり、それをまるでしなやかな鞭のように自在に操り、しかもファルセットは絹のように滑らかで繊細。もはやアイドルというよりは、歌手ですね。℃-uteのサイン入りポスターが欲しくて、準優勝を狙って応募したカラオケコンテストで優勝してしまい、そこからトントン拍子でデビューしたシンデレラガール。でも、アイドルをやっていなかったら公務員を目指していたという、その庶民っぽさ。くら寿司でハンバーグ寿司ばかり6,7貫頼んだり、1度ハマると3食全部その料理になってしまうようなところ。子宮内膜症を患い、アイドル活動を挫折しかけた過去。そして、とんでもない美人。根がクソ真面目で、パフォーマー向きな性格ではない彼女が見せる渾身の歌声に酔い痴れました。

 

3連続の選出で39番目は宮本佳林ちゃん。私の推しであり、先日12月10日を以って卒業してしまった彼女が選んだのは「学級委員長」。これからもパフォーマーとしてやっていきたいという彼女が「ハロプロにいる今だからこそ、歌うことに意味がある」と選んだ、甘い青春恋愛ソング「学級委員長」は、確かに彼女が言うようにある種の「歌い納め」のような様相を呈していました。「自分の武器は表情」と、カメラに顔面のドアップを抜き続けるように指示し、そして完璧にパフォーマンスをやり切るその男気に惚れます。宮本佳林、あんたは本当にかっこいいぜ! アイドルの中のアイドルだよ!

 

そして、41番目の山﨑愛生ちゃん。「チャンス!」を披露してくれましたね。まだデビューしてちょうど1年くらいの彼女の、とにかく子供っぽく初々しく、若々しく、あり得ないくらい可愛いパフォーマンスに、ハロプロのお姉さま方も松岡茉優さんも、ヲタクももうメロメロです。大好きなパンダさん(「パンダ」と呼び捨てにすると怒ります)グッズもテーブルの上に並べて、おいおいどれだけ可愛いんだよ、とまるで孫娘を見るような心境にさせてくれます。たぶん目に入れても全然痛くないでしょう。ですが、やはりすごいのはちゃんと自分のそういうストロングポイントを理解した上での、ステージングを自己プロデュースしているところ。そして、それをただ打算でやっているのではなく、何よりも自分が1番楽しんでいるということ。まさに天性のアイドルですね。これからの成長に期待が集まります。MCの矢島舞美さんも「大好きなパンダさんも一緒に来たの?」と完全に愛娘を愛でるような応対だったのが、個人的にはツボでした。

 

そして、連続して42番目の秋山眞緒ちゃん。「Midnight Temptation」を披露してくれました。ダンスが得意な彼女がステージの上で、自ら考えた振付を全力で踊る姿に心を揺さぶられます。莉佳子ちゃんのステージングで感じたのと同じような「熱量」を感じましたが、長い髪を振り乱し、裸足で踊る様子からはどこか「野生的」な印象すら感じました。明るく元気印みたいな子だと思っていましたが、そのパフォーマンスから感じる猛々しさはそれまでの彼女のイメージを粉砕します。自分で考えたフリの一環なのか、それとも思うようにパフォーマンスができなかったのかよくわかりませんが、一瞬だけ顔を思いっきりしかめて、「うわーっ」と頭を左右に振り乱すところがあります。松岡茉優さんも言っていましたが、この一瞬に何か彼女の本気を感じたように思います。いやぁ、素晴らしいパフォーマンスでした。

 

ラストは52番目の清野桃姫ちゃん。「What is LOVE?」を披露してくれたわけですが、今回は得意のヒューマンビートボックスでも、ジャグリングでもなく、トークボックスを使ってのステージングでした。本当に彼女はまだ15歳というのに多彩です。歌もダンスも上手ですが、それだけに捉われず、自分の好奇心を抑え込むことなく、あらゆる可能性にチャレンジしていくその精神に惚れ惚れとします。他の子に比べてちょっと短くなってしまいましたが、これは単に私が疲れてきたためであって、桃姫ちゃんのパフォーマンスレベルが他に劣るということではないです。フーディン並みの紙耐久ですみません。フーディンと言うと、あまりにも自分を美化しすぎているようで、ちょっとおこがましいですが。

 

と、数人をピックアップさせていただいたわけですが、本当なら全員について語りたいくらいのものです。52人ものメンバーが1人ひとり自らの個性を模索し、精いっぱい努力し、しのぎを削り合っている「ハロプロ」という組織の素晴らしさを感じることができる最高の企画をありがとうございました。ぜったいにあなたがハマる子がこの中にいるはずです。ぜひ、この記事を読んでくださった方も「ソロフェス!」のBlu-rayを買ってみてくださいね。

 

と、そんな風にしてこの日は終わりました。前日に走った疲れが残っていたのと、早く「ソロフェス!」が見たくて、この日は散歩もしませんでした。はい。このブログが適応障害のブログであることをようやく思い出しました。

 

最後にまたちょっとハロプロの話ですが、改めて船木結さん、ANGERME及びハロー!プロジェクトからのご卒業おめでとうございます。いつだってあなたのパフォーマンスには希望を感じましたし、歌って踊っている時以外でも、その持ち前の明るさやエンターテイナー的な部分に魅了されていました。卒業コンサートも映像で見させていただきましたが、笑顔も泣き顔も、ちょっとした剽軽な仕草も全てが愛おしく、これからふなっきを観ることができなくなることが本当に寂しいです。メンバーの皆もふなっきがいたからこそ、あんな風に感情を剥き出しにして顔をぐしゃぐしゃにしながら泣けていたのかなぁとも思います。そういう意味では、ふなっきがいなくなるということは、ただふなっきがいなくなる以上の損失があると思っています。でも、これからの表現者を目指した活動にも本当に注目しております。笑いのセンスもあるし、文才もあるし、歌やダンス、演技はもちろん、どの分野に行っても活躍できると信じています。そして、たとえ表現者という道から離れたとしても、その持ち前の素晴らしい人間性であればきっと幸福な人生を手に入れることができると思います。ただ、とんでもなくストイックだし、気づかいの人だと思いますので、潰れてしまわないように気を付けてくださいね。ストイックでもなく、気づかいもできない私ですら精神を病んでしまうようなことがあります。まぁ、私の場合は自分の弱さが全ての原因なので、ふなっきと自分を同列に考えるなんておこがまし過ぎますが。でも、何があるかわからない人生ですから、くれぐれも心身のご健康にはお気をつけて。またどこかでふなっきを観ることができるのを楽しみにしています。

そのときまで私が生きていることができるか。ふなっきの未来が明るいことは間違いないので、むしろ私自身の余命の方が問題ですね(笑)。まぁ、私も少しずつ元気になっては来ているので、きっとそのときまで生きてはいるでしょう。たぶん。

 

3.適応障害と診断されて57日目~宮本佳林卒業~

この日は夕方前まで「ソロフェス!」のBlu-rayを観たりしつつ、ゴロゴロしていました。すべては夕方からの宮本佳林卒業コンサートを最大限に楽しむため…!

というわけで、この日の内容については、以下のリンク先の記事をご確認ください。

 

eishiminato.hatenablog.com

 

改めてご卒業おめでとうございます。あんたは本当に最高のアイドルだったよ!

佳林ちゃんがいたからこそ、私はハロプロが好きになり、アイドルが好きになり、音楽が好きになりました。大学時代に鬱屈とした想いを抱え込みながら生きているときにも、佳林ちゃんの煌めく姿を思えばこそ、眠れた夜もありました。留年しながらも何とか大学を卒業できました。社会人になってからも何度も元気をもらいましたし、適応障害で苦しむ今現在も絶賛勇気を貰っております。

ハロプロを応援しているときは、なんか「死にたい」と思っていることを忘れることができるんですよね。これってなんかとても凄いことだと思います。もちろん、私の思想から言えば「生きたい」と思うことはあり得ないわけですけれど、それでも佳林ちゃんを始めとするハロプロのことを考えていると「生きよう」と自然に思えてしまいます。

本当にお世話になりました。そして、これからもよろしくお願い致します。

 

4.適応障害と診断されて58日目~会社の相談窓口訪問~

朝から私はスーツを着込み、予約をしていた会社の相談窓口に言って、お医者様に適応障害のことについてじっくりとお話を聞いてもらいました。

これで説明するのはもう何度目かわからないほどでしたし、ブログを書いているおかげで「何日に何をしたか」まで、克明なドキュメンタリー映画のようにベラベラと喋ることができました。まるでレインマンになったような気分でしたね。

私の相談事としては、

・外出した後の疲れや眠気

・著しい体力の低下

・復帰に向けた準備

というようなところでしたが、お医者様からは「まずは1日外で生活できるようになりましょう」と言われました。具体的には、会社に通勤するように週5日間、朝に家を出て図書館やカフェで夕方まで過ごし、ということができるようになるのが目標という感じです。まぁ、それもそうですね。これだけ疲れやすい体だと、きっと今すぐ復職したところで疲れが溜まり、また負のループに突入しかねません。流石の私にもそれくらいはわかるようになってきました。なので、まずは体力を戻すことから始めていこうと思いました。

いやぁ、それにしても「独り言」じゃなくて、きちんと聴き手がいるというのは良いものですね。お医者様からすれば大変だとは思いますが、こうして少しは会話しながら自分のことを喋っていると、まるでインタビューを受けているみたいでちょっとした楽しささえあります。ただ、あまりにも話過ぎているので、インタビューというよりはもはや古典落語の風格を帯びてきたように思います。有吉弘行先生の古典「野ション」にはまだ遠く及びませんが、そのうち追いついて見せます!

 

午後、寮に戻ってからは一旦昼寝を挟み、佳林ちゃんの卒コンライブレポートの執筆に精を出しました。結局書き上げたのは夜の10時頃でしたかね。もう書きながら幸福感と寂寥感に包まれ、なんか不思議な気持ちになりました。ライブレポートを書き上げた後は、佳林ちゃん卒業に触れたハロプロメンバーのブログやインスタにコメントをしまくっていました。

午前中は古典落語を披露し、夜は死ぬほど文字を書く。

もはや自分が何をしている人なのかよくわからなくなってきます。でも、自分語りも文章を書くのも大好きなので、全然辛くはないんですよね。

ただやはり疲労は溜まります。

夜は久しぶりに、眠っているのに体が重すぎて目が覚めかける、という状態になりました。適応障害の治療初期段階では良く見られたのですが、夜中に少し意識が覚醒したときにあまりにも体が重すぎて苦しいんですよ。でも、苦し過ぎて体を動かすことはできない。金縛りに近いですね。私は霊的な金縛りというものを信じてはいないんですけれど、単純に身体現象としての金縛りは存在すると思っています。つまり、何となく意識は覚醒しているけれど、運動を司る神経が眠っているから体が動かない状態ですね。私は中学生くらいの頃からよく、眠り始めなどにこういった状態になっていたのですが、この適応障害の金縛りは本当に辛いんですよ。

体中の筋線維を絞り上げられているみたいな痛みがあり、そして体はめちゃくちゃ重く、起き上がることもできないわけです。完全に目が覚めて、何とか体を起こせるくらいにまで覚醒すれば意外とどうってことはないんですが、この半覚醒の状態はもう最悪の気分ですね。ちょっとした拷問です。

 

そんな充実はしているけれど、確実に代償を払うような1日でした。

 

5.適応障害と診断されて59日目~診療・上司との面談~

そして、そんな苦しい寝起きをなんとかやり過ごし、今日も朝から心療内科へ。

こちらのお医者様はお忙しいのでほんの10~15分くらいしかお話を聞いてもらえません。でも、その中で色々とアドバイスをいただきました。

まず、私が会社の健康診断に行った後に頭痛を感じたということで、まだ会社に対して拒絶反応のようなものがあるから、無理して会社に行くようなことはもう少し待ってみた方が良いとは言ってくれました。

ただ、普段の生活の中ではだいぶ安定してきているので、年始くらいからは会社の前まで行くとかの通勤訓練は様子を見ながらやってみても良いとは言ってくれました。前日に会社の相談窓口で「1日外で生活する訓練」を勧められたこともお話しましたが、それ自体には賛成しながらも、私の場合は「会社へのトラウマ」が根幹にあるので、そこに対する対策もしていく必要があることを教えてくださいました。

つまり、体力衰退や神経過敏による疲れやすさはそれはそれで治療が必要だけれど、それに1個上乗せで私の場合は会社に対する拒絶反応を克服する必要があるということです。なるほどなぁ、という感じですね。こうやって要素を細分化していくと、よくよく理解が進みます。

傷病手当金の書類も次回の診察までには書いておいてくださるということで、とりあえずは短い診療時間の中で、的確にミッションを完遂できました。

処方箋ももらいましたが、生憎この日は薬局がめちゃくちゃ混んでおり、また明日取りに伺うことになりました。まぁ、こればっかりは仕方ありませんね。1時間以上かかると言われたのですが、私には上司との面談予定もありましたから、大人しくまた明日取りに行かせていただきます。

寮に戻ってから昼食を食べ、上司との面談をします。毎回寮まで来ていただいて本当に申し訳ない限りです。

ただ、今回の面談では、現状心身ともにかなり安定しており、克服すべきは「体力衰退」と「会社への拒絶反応」という点を踏まえ、復帰までの道筋について話すことができました。私の希望としては年末年始辺りには、1度職場に顔を出すというところですね。そこから本格的に復帰していくまでは、また時間がかかると思いますが、会社の方も辛抱強く待ってくださるとのことだったので、私も甘えに甘えながらちゃんとしっかりと復帰を目指していきたいと思います。復帰してからも業務内容はある程度工面してくださるというお話もいただけたので、私としては頭が下がるばかりです。

上司からも今の職場の状況や、上司自身のちょっとした愚痴を話してくださり、また私が所属するグループの最近の様子についても色々と教えていただきました。きっと1か月前であればそういう話も、私にとっては苦痛だったと思うのですが、ようやく復帰が見えてきたということもあり、そうやって職場のことを知れるのは今の私には結構重要なことかもしれないなと思いました。やっぱり職場の雰囲気を何も知らないまま復帰するのは不安がありますからね。私の直属の上司も色々と私のことで悩んでいるそうなので、そういう話が聞けただけでもちょっと不安が減ぜられたように思います。具体的には「席替えをしたいけど、急に席替えしてたらびっくりするかな?」という懸念が直属の上司にはあったみたいです。そんな風に気にかけていただけるのは、何とも嬉しいことですね。

そんな感じで今日の上司との面談も終了しました。本当にいつもお休みのところ申し訳ございません。そして、ありがとうございます。

 

面談後は昼寝をし、また地獄の金縛りを感じながら、何とか6時ごろに目を覚まします。夕飯を食べ、それからは今回のブログを書き始めました。気がつけば1万と4千字。さすがに疲れてきましたね。

昨日書き上げた佳林ちゃんの卒コンのライブレポートと合わせると、ここ3日で3万字くらい書いたことになります。

 

あぁ、疲れた。

でも、明日は早く起きて、薬を取りに行って、午後からは友人と美術館です。

だから、今日は早く寝ましょう。

おやすみなさいませ。

 

次回

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