霏々

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適応障害と診断されまして… vo.31

適応障害と診断されて43日目(11月26日)の夜、夕ご飯を食べた後にこの記事を書き始めています。

 

前回

eishiminato.hatenablog.com

 

このところ特に何もしていないので、だいたい2日に1度くらいの更新になっていますね。まぁ、それはちゃんと療養しているということの証拠ということで、前向きに考えていこうと思います。そして毎度のことながら特に何も起きない上に、相も変わらず適応障害の話はあまりないです。

 

 

1.適応障害と診断されて41日目・続~「ザ・エレクトリカルパレーズ」視聴~

前回記事を書き終えた後、昼寝をしたせいでなかなか寝付けずに、ダラダラとTwitterを見ていました。すると、「エレパレが面白い」と藤井健太郎さんがツイートしていました。「エレパレ」が何を意味するのか知らなかったのですが、お笑い芸人のニューヨークのYouTubeチャンネルに投稿された映画のようです。

 

www.youtube.com

 

ネタバレをするとあまり楽しめない内容なので、ざっくりとだけストーリーを説明します。

まず、吉本興業のお笑い養成所である「NSC」の東京17期生の間で結成された「ザ・エレクトリカルパレーズ(略して、エレパレ)」という集団が物語の中心軸となっています。ニューヨークのチャンネルで公開されているものの、本人たちは映像にほとんど出ることが無く、基本的にはインタビュアーみたいな立ち位置でストーリーの展開を担います。サムネイルにある通り、色々な東京NSCの17期生に「エレパレって結局なんだったん?」とニューヨークが聞いて回るだけのお話ですが、様々なインタビューを上手く切り貼りすることで、視聴者にも「エレパレって何?」と思わせながら、どこか謎解きをしていくような感覚にさせてくれます。

前提だけお話すると、当時NSCを卒業して芸歴1~2年目くらいだったニューヨークたちの界隈で、「今年のNSC生が何か『エレパレ』っていう集団を作って、グループのTシャツまで作っているらしい」という噂が広がります。基本的にその頃の若手お笑い芸人というのはギラギラとしていて、お互いを非常にライバル意識するのが当然!みたいな感覚でやって来ているので、新人が作った「集団」というものを冷笑するような雰囲気があったそうです。しかし、それから時が経ち、いつの間にか「エレパレ」という存在も風化してしまいます。ある意味ではあまり触れられてこなかった「黒歴史」みたいな感じになっていたわけですね。

もともとニューヨークというコンビは「イキっている人」、「意識高い系の人」などをイジるようなスタンスのネタが多いコンビでもあります。そんな彼らが「そろそろエレパレ掘り返したら面白いんじゃね?」的なマインド(おそらく)で色々と調べていくうちに、たぶん映画みたいなコンテンツ化ができるのではないかと思ったのでしょう。

これ以上はネタバレになってしまうので、内容については詳しく触れませんが、先輩芸人(ニューヨークたち)から見た「エレパレ」、同期の非エレパレから見た「エレパレ」、エレパレの中から見た「エレパレ」という様々な視点から、当時のその「ザ・エレクトリカルパレーズ」なるものを掘り返していくという構成がとても面白かったです。お笑い芸人の養成所という特異な環境で生み出された、数多の視点や捉え方、考え方などが交錯しているため、1つの職業ドラマみたいな楽しみ方もできるかもしれません。

でも、多くの職業ドラマがそうであるように、登場人物はみな同じ人間であり、そして内容はフィクションではなく、ドキュメンタリーです。ですから、私たちのような一般人にも共感できる部分は多いと思います。

0時過ぎに眠れない中、私はこの「ザ・エレクトリカルパレーズ」を視聴し始め、結局最後まで観てしまいました。眠ったのは2時半ごろでしょうか。大手を振るってオススメするようなコンテンツではないのかもしれませんが、学生生活を離れ、ちょっと社会に馴染んできた人にはぜひ観ていただきたい内容だと思いました(私は新しい社会に上手く馴染めずに、家に引きこもっているわけですが(笑))。

 

2.適応障害と診断されて42日目~神経過敏・アンチカップラーメン~

夜遅くまで「ザ・エレクトリカルパレーズ」を観ていたせいで、目が覚めたのは昼前。適応障害で休職している人間がやっていい生活とは思えませんが、まぁ、やってしまったものは仕方が無いです。というか、こういう私の不摂生のせいで本当に精神疾患で療養している方の評判が下がってしまうのではないかと思うと、非常に心が痛いです。とは言え、私も結構序盤は頑張ったんですよ! でも、それで治らなかったので、今は気ままに療養していると思っていただければと思います。と、もはやそんな愚にもつかない自己弁護をすることしか、今の私にはできません。本当に情けないですね。

この日は、というか前日から少し適応障害の「そわそわ」が出てしまい、なかなか外に出られません。私の寮では風呂やトイレが共用なので、正直トイレに行くのも結構しんどい感じです。とは言え、生理現象を抑えられるはずも無いですし、やっぱりシャワーくらいは浴びたいので、外には出るんですけど。

特にこの日1番きつかったのは、お昼ごはんです。

少しだけちゃんと適応障害の話をしますけれど、転勤してから私がこんなになってしまうまで、私は会社でよくカップラーメンを食べていました。夜勤前の夕飯もカップラーメンで済ませたりしていました。外に何かを食べに行く時間が勿体なかったり、あまり食欲がなかったので、カップラーメンで済ませていたわけです。土日も外に出たくないので、1日2食カップラーメンみたいな日もありました。でも、そのせいなのか適応障害にかかってから、あまりカップラーメンが食べられなくなってしまいました。何と言うか、カップラーメン独特の「匂い」みたいなのってあると思うんです。保存料がそれを感じさせるのか何なのかわからないんですが、とにかくカップラーメンが共通して感じさせる「何か」が私に当時のキツかったことを思い出させるんですよ。

これまで適応障害になってから何度か食事をカップラーメンで済ませたことがあるんですが、いつもお湯を注いでから3分経ち、フタを空けた瞬間にふと会社のことがフラッシュバックするんですね。別にそれでパニックになるとかそういうんではないですが、何となく嫌な気持ちになってから、カップラーメンを啜ることになるんです。そして、案の定と言うべきか、食べた後はちょっとだけ体調が悪くなるわけです。まぁ、もともとカップラーメンを食べて体調が良くなる人間なんてそういないと思いますので、最初は「そんなもんだろう」というくらいだったのですが、明らかにそれが「適応障害の症状」だと感じるようになってからは、カップラーメンを食べないようにしています。

そういうわけで、外は雨も降っているし、外に出るにはなんか「そわそわ」が辛いけど、私には外に昼飯を食べに行くという選択肢しか残されていません。寮の食堂は昼は閉まっており、また自炊するような環境もありません。あったとしても、私は自炊をしないと半分誓っているので、外食をするか弁当を買ってくるか、それか昼飯を抜くくらいの選択肢しかないわけです。でも、やっぱり外に出たくない。辛い。でも、お腹はどんどん減って来る…あぁ、どうしよう。

ようやく午後2時くらいになってきた辺りで、雨が上がり始めます。

よし、天も味方してくれたし、外に出るか…

しぶしぶ、という感じで私は寮を出て、近くの日高屋まで。松屋とも悩みましたが、いい加減松屋には行き過ぎているので、気分を変えるためにも今日は日高屋。生姜焼き定食を食べました。牛丼より少し高いけど、美味い。何というか諸々のチェーン店ってコスパが綺麗な1次関数になっている気がして、個人的に凄い面白いんですよね。地方にいる時には、個人経営のお店ばっかりだったので、「あっちの方が安いのに美味い」みたいなことが多かったので、お店自体も少ないし必然的に選択肢が絞られてくるんですが、都会はいっぱいチェーン店があって、気分に合わせて色々と変えられるのが良いです。なるべく人を意識しないように、TVerで「ゴッドタン」を観ながら歩き、生姜焼き定食を食べ、また歩いて帰ります。歩きスマホ、本当にごめんなさい。でも、まぁ、そんなに人通りのない道ですからね。許してくださいませ。

そう言えば、ちょっとSuicaにお金をチャージするために、通り道にある駅に寄りました。私がSuicaにお金をチャージしていると、隣の台では明らかに操作に困っているようなご老人が…あぁ、どうしよう。適応障害になっていなくても、私は非常に人見知りをする人間なので、こういうときにあまり声をかけてあげられないクソヤローなんです。自分のチャージが終わり、Suicaが券売機から戻ってきます。あぁ、どうしよう。15秒ほどその場に立ち尽くし、声をかけるかめちゃくちゃ悩みました。持ち前の人見知りに加えて、今日はあまり見知らぬ人と話せるような感じじゃないです。でも、自分も病気でとても困っているときに色んな人に優しくしてもらって救われてきました。なんとかこのご老人を助けてあげたい、という気持ちもあります。1歩後ずさりをした後で、「いや、ダメだ。困っている人は助けよう」と何とかご老人に声をかけます。声をかけたはいいけど、もう人見知りと病気で私の方がかなりのパニックです。何とかご老人の目的を汲み取り、操作方法を説明して、無事ご老人のPasmoにも1000円がチャージされました。あぁ、良かった。ご老人の「ありがとね」すら最後まで聞き届ける余裕も無く、私はその場を立ち去りました。

寮に戻り、カーテンを少しだけ開けて、外の光を取り込みつつ、ちょっと読書。読書に疲れると、だらだら色んな動画を観て時間を潰し、知らないうちに昼寝。夕方目を覚まし、だらだらと動画を観て、時間が来たので寮の食堂で夕飯。寮の食堂もなかなかキツいものがあります。そもそも自室を出るのがキツいですし、ましてや寮の食堂ともなれば、会社の人と顔を合わせる可能性があるわけです。私は極力自分の視野を狭め、物音を立てないようにしながら、かきこむように夕飯(チキンカツ)を食べきり、すぐに自室へと戻ります。ほっ。

どうやらこの日はどうもダメな日だったみたいです。ぶっちゃけ、こうして今(11月26日)に昨日のことを思い出して文章を書いているわけですが、本当にこの日に私が何をしていたのか思い出せません。覚えているのは、パニックを堪えながらご老人に券売機の使い方を教えてあげたことと、昼飯を食べに行く道中、「ゴッドタン」を観ながら笑いを堪えていたことぐらいです。

1日1善。

そんなことを耳にしますが、私みたいにただの「ウ〇コ生産機」みたいな人間はいったい何善したら帳尻が合うのでしょうね。少なくともご老人に声をかけたプラスポイントくらいではどうしようもないくらいのマイナスポイントを私は毎日積み上げているわけです。「いただきます」という呪文さえ唱えれば、豚や鶏を殺しても良いんでしょうか。サウジアラビアの砂漠から掘り出し、タンカーで輸送してきた石油を燃やし、タービンを回して、電線を伝ってここまでやって来た電力でもって、このエアコンを動かして暖を取っているわけですが、世界中の人が私がこうしてエアコンの暖気を享受するために一生懸命毎日おそらくは好きでもない仕事を頑張っているにも関わらず、私は1日部屋に籠って寝ているだけです。寮の隣の部屋で明日の仕事のために早く眠っている人を尻目に、私は夜中までお金もかけずにYouTubeを観ているのです。YouTubeのCMで流れて来る「アフリカの○○ちゃんは学校にも行けず…」という映像に目を背け、「広告をスキップ」ボタンを連打する「ウ〇コ生産機」。それが私です。

そんなことが許されるのか。

おぉ、神よ。我に選民思想を与えたまへ。私は特権階級の人間なのだから、1日中だらだらとクソを垂れ流していれば良いのだ。

そんな想いを抱えながら、また眠りについたのだと思います。仮に私が罪悪感に苛まれるだけの神経を持っているのだとすれば。

 

3.適応障害と診断されて43日目~散歩~

朝はしっかり(?)と7時半頃に起き、食堂が閉まる前にちゃんと食堂で朝ご飯を食べます。けれど、やはりこのところ続く「そわそわ感」がちょっと辛い。自室に戻り、電気を消し、イヤホンをして、布団に潜り込みます。

10時過ぎに目を覚まし、シャワーを浴びたり、一通りの身の回りの整理をしてからまた適当に動画を観てダラダラとしながら午前中を過ごします。さすがにこんな風に閉じこもっているとダメだなぁ、と思いながらも、外に出るにはかなり億劫です。部屋の中にいても気が滅入るだけですが、それでも外に出るだけの前向きな気持ちが湧いてきません。「そわそわ感」がやっぱり恐怖に繋がるんですよね。特定の何かが恐いというのではなくて、たただただ外に出るのが恐いんです。大学に不登校になっていたときも同じような感覚だったと思うので、やっぱりあの時も私もまた軽いうつ病だったのかもしません。何でも病名をつけて責任転嫁をするのはあまり良くないとも思いますが。

昼を過ぎた辺りで、クレジットカード会社から電話がかかってきます。

いつものように話を脱線させますが、私はあまりオートメーション的なものが好きではない昔気質の人間なので、学生時代には自分でクレジットカードというものを作ってはいませんでした。自分でいくら使っているか管理が甘くなるので嫌だったのかもしれません。でも、そういうことを言うと、「いやいくらでも通帳とかアプリで確認できるじゃん」などと言われるのですが、私はそういうのもあまり好きじゃなかったんです。年会費とかもあるし、何か個人情報の登録とかそういう手続き全般が面倒で嫌いなんです。特に学生時代はお金がありませんでしたから、振り込まれるバイト代の一部をすぐに引き出し、現金で手元に置いて生活をしていました。「いま手元にある5万円で今月を乗り切らなければならない」。そういう考え方の方がシンプルです。とにかく何かを「管理」することが嫌いなんです。家計簿を付けたりなんてこともできません。Amazonで注文するときも、多少高くても代金引換にしていたほどです。

ただ、大学入学と同時に親がクレジットカードを作ってくれました。「何かあれば使いなさい」と言われ、確かに何度かそれに頼らざるを得ないこともありました。ですが、大学入学3ヶ月後くらいにはバイトを始めたので、就職活動と研究室が忙しい時期が重なった時くらいしか実際にそのクレジットカードを使う出番はありませんでした。とは言え、学費も家賃も両親が払ってくれていましたし、留年までしているので、充分恵まれた大学生活だったように思いますが。それでも、実際にそんなにバイトに打ち込む余裕もなかったため、学生時代は結構な貧乏生活をしていました。主食は半額の弁当です。自炊は嫌いだったので。なんか、色々と矛盾していますね(笑)。

就職してからは自分の口座を作り、同じ銀行でデビットカードを作りました。が、それでもその大学入学時に両親から貰ったクレジットカードは今でもまだ財布の中にお守りみたいにして入っています。

そして、普通のクレジットカードとデビットカードの違いもわからないまま2年が経ちました。

地方で車も持たずに暮らしている私だったのですが、あるときMaison book girlのアルバムをAmazonで買ったら、なんとライブチケットが付いてきました。何日か日程の候補が選べたのですが、どうしても京都公演しか予定が合わなそうです。しかも、その公演の翌日は仕事。でも、ライブ終演後だと京都からだと終電がもうありません。夜行バスも仕事に間に合うような時間のものがない。となれば、自分で車で行くしかないわけですが、生憎私は車を持っていません。そのとき「持っていないなら借りれば良いじゃない」と天からの啓示を頂くも、どう考えてもレンタカーのカウンターの営業時間内には京都から帰って来ることは不可能です。1日余計に借りるという手もありますが、それも何だか勿体ない。さて、どうしたものか。

そんなときに「カーシェア」という方法を思いついたのです。カーシェアなら登録さえしていれば、勝手に乗って、勝手に返しておける。これは最善手ではないか。私は意気揚々と近くのタイムズカーシェアの受付カウンターに行って、登録を行います。が、そこでは何と「デビットカードが使えない!」とのこと。というわけで、何年かぶりに両親から貰ったクレジットカードを使います。初めてデビットカードではなく、クレジットカードが効力を発揮しました。お金は自分で口座に振り込んでおけばいいし、何も問題はありません。

というわけで、私はタイムズカーシェアに登録し、無事にMaison book girlのライブに行くことができました。このときのライブレポートのブログにあげているのでよろしければ読んでください。

 

eishiminato.hatenablog.com

 

そんなこんなでずっとタイムズカーシェアの月額使用料を取られていたわけです。その後も2回くらいは使う機会があったものの、「管理」の苦手な私は結局退会するでもなく、「またいつか使うかもしれないし」、「地方にいるうちは何かあった時のために登録しておいた方がいいだろう」とずっと放置していました。

東京に転勤になったためすぐに解約をするつもりでしたが、それもずるずると先延ばしになり、結局退会したのは今日のお昼ごろ。クレジットカード会社から「口座残額がないので今月の引き落としができません!」と電話を貰ってからです。

さて、ようやく「クレジットカード会社からの電話」まで話を戻すことができました。

そういうわけで、私はその口座にお金を振り込むのも含めて、ようやく寮を出る決心をします。寮を出て見れば、御日柄は良く、コンビニのATMで振り込みを済ませてから少し遠くまでお散歩。ちょっとだけ適応障害の「そわそわ感」もありましたが、昨日よりはかなりマシになっていました。40分ほど歩いた先のすき屋でランチを済ませ、また寮に戻ってきます。そして、そのちょっとした散歩の中で着想を得た創作物を書いて午後は時間を過ごします。3時間ほど書くとさすがに疲れてきたので、M-1グランプリの準々決勝のネタ動画を観て、夕飯までの時間を過ごします。「ゴッドタン」周辺で集めた情報で好きになった芸人のネタを一通り見て、あとは昨日観た「ザ・エレクトリカルパレーズ」に出てきた芸人のネタもいくつか観ました。個人的には「Aマッソ」、「令和ロマン」のネタが面白かったです。期待していた「蛙亭」はやっぱりコントの方が面白いかなぁ、賞レース向きではないかなぁ、とちょっとだけ残念。それでも充分面白いと思いましたけどね。「ラランド」は好きなネタでしたが、好きだからこそ時間という制約を感じてしまいました。「真空ジェシカ」に関しては今回の転校生のネタはあまり好みじゃなかったかもしれません。笑どころは沢山ありましたが。「たくろう」、「コマンダンテ」、「Dr. ハインリッヒ」が思ったより会場でウケていましたね。みんな好きなので、頑張ってほしいです。

 

と、今日はそんな1日でした。

いつもの通り、脈絡も構成もありませんが、「そわそわ感」が若干快方に向かっているようなので、良かったと思います。ずっと実家に逃げ隠れていた代償みたいなものなんですかね。早く慣れて、生活に支障が出なくなればいいな、と思います。

 

次回

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