霏々

音楽や小説など

適応障害と診断されまして… vol.22

適応障害と診断されて28日目(11月11日)の午後にこの記事を書いています。

今日も今日とて、特に病状については書くことはないので、ただの日記になります。

 

前回

eishiminato.hatenablog.com

 

 

1.適応障害と診断されて27日目・続~栞づくり~

ちょっと前のvol.19の記事でほんの少し話しましたが、実家に帰ってから特にやることもないので、本の栞づくりをしました。ただの思い付きの暇つぶしです。

前職場を離れる前に、お世話になった先輩から個人的にブックカバーを頂きました。私はブックカバーをする習慣がなく、いつも鞄やリュックに無造作に本を放り込んでいる様子を見ていたので、ブックカバーを選んでくれたそうです。本当にカッコ良くて素敵な先輩です。

というわけで、それからこんな私にもブックカバー生活が始まりました。「表紙も含めてその本だから」という私の面倒臭がりを正当化する理由はあっという間に消え失せ、新しい環境で不安な私にとって、そのブックカバーを1つのお守り代わりとなりました。大好きな本を守ることにもなるし、ブックカバーというのもなかなか良いではないか。そんなことを考えながらも1つだけ、私にはどうにも気になっていることがありました。そうです。そのブックカバーには栞を収納するポケットのようなものがついていたのです。

と、ここで一旦、文章を書く私はタイムワープをします。3時間の昼寝をして、今は午後5時。暴力的な眠気を何とか打ち破り、酷い頭痛の中で夕食前のひと時をこの記事の執筆に捧げます。

さて、そんなわけで、私にはずっと「このブックカバーに合う栞が欲しいなぁ」と漠然と考えていたわけですが、先日、診断されて24日目(11月7日)にようやく私は栞探しの旅に出掛けました。

いくつか書店やら雑貨店を回りましたけれど、意外と「栞」って売っていないんですね…売っていてもあまり好み出なかったり、ブックカバーの栞の用のポケットとは大きさが合わなかったり。というか、栞業界は1社独占なのか、どこに行っても同じ種類の栞しか売っていませんでした。質が悪いというのではないですが、単純にあまり好みでなかったので、私は仕方なく栞を自作してみようということを決めます。

最後に訪れた雑貨店で、メッセージカード用の厚紙を何枚か買いました。それらを切り貼りすれば、まぁ、とりあえずの栞代わりにはなるかと。そのような経緯で購入することになった厚紙を持って、私は実家へと帰ってきたわけです。

 

f:id:eishiminato:20201111171529p:plain

自作・栞

 

かなり不格好ですが、こんな感じで栞を作ってみました。出来云々というよりは、単純に自分で作ったものなのでなかなか気に入っております。ちょっとだけsora tob sakanaをイメージしてみてもいます。

それにしても、こうやって精神病というようなものにかかってみると、ノルウェイの森の直子にはかなり共感できる部分も多いですね。死んでしまったキズキくんについても、なんと言うかとても感情移入できる部分がありますし、直子が「かわいそうなキズキ君」と言うシーンでは思わず電車の中で涙を流してしまいそうになりました。

というわけで、ちょっとしたワークショップみたいな感じで、栞作製も終わり、満足感と実家という安堵感に包まれ、眠りにつきました。

 

2.適応障害と診断されて28日目~皮膚科受診・お買い物・畑~

はい。こちらもただの日記です。特に適応障害について書いていることはありませんのであしからず。

まず朝は6時半に起き、30分かけてベッドから抜け出します。やはりまだ寝起きはキツイものがあります。まぁ、それでもその30分の間にまた寝てしまうということはないため、まだ良いんでしょうが。

朝はまだ神経が過敏なのか、テレビの音が酷くうるさく感じられます。寮にはテレビが無いため、朝はいつも静か(外の騒音はうるさいですが)なのでなかなか慣れません。朝食後はリビングでイヤホンをしながら読書。村上春樹の「蛍・納屋を焼く・その他短編」を読みます。文学部を卒業した友人から勧められていたのですが、確か「レキシントンの幽霊」か何かの短編集で「めくらやなぎと眠る女」は読んでいましたし、「蛍」に関しては「ノルウェイの森(上)」の内容とほとんど変わらないので、なかなか買ってみる気にはなりませんでした。が、この間一緒に美術館に行ったときにも勧められ、また私がちょうど「ノルウェイの森」を読み返そうとしてたところだったので、上巻を読んだ後に一度この「蛍~」の短編集にシフトしてみました。

朝の読書時間では「めくらやなぎと眠る女」を途中から、あとは「三つのドイツ幻想」を丸っと読んで、無事1冊読了です。せっかくなのでさらっと感想でも別記事にして書いてみますかね。深く分析するだけの気力は今の私にはありませんが…

と、そのようにして読書を終えた後、皮膚科を受診しにいきます。この1か月で心療内科を3つ、整形外科を1つ、皮膚科を1つ受診しているので、初診の作法はもう慣れたもの。問診票の記入なんて1秒として淀むことなく書き進められるようになりました。

皮膚科ではアトピーの症状について相談。1年半前の夏にアトピーが再発し、それから塗り薬でだいぶ回復しているのですが、未だにたまに顎の周りが痒くなります。症状がかなり改善してきたので、塗り薬はちまちま使っている感じだったのですが、それでもさすがに沢山処方してもらった薬も無くなってきたので、本日受診して参りました。今日の診察では、「アトピーっていうほど激しくないけど、敏感肌ってのには変わりないから、それ用のお薬とか出しておきますね。あと、髭剃りは剃刀じゃなくて、浅めに電動髭剃りを使う感じが良いと思いますよ」とアドバイスをしてもらいました。

というわけで、皮膚科に行った足で、すかさずヤマダ電機へ。

地方の寮では自室に洗面台を含む、全ての水回りがなかったため、いつも共同浴場で剃刀を使って髭剃りしていたのですが、新しい寮には洗面台があるので、よくよく考えれば電動髭剃りでも問題ないですね。1万円くらいの目についたものを購入し、合わせて2mのHDMIケーブル、2mのライトニングケーブルも購入しました。どちらも普段「短いなぁ」と感じていたので買っただけです。

その後、1度実家に帰宅し、母とラーメンを食べに出掛けます。久しぶりの実家近くの気に入りのラーメン屋。ちょっとだけ感動できて良かったです(先日、大学時代に通い詰めた世界一美味いラーメン屋に行ったときは心が死んでいてあまり感動できなかったため)。ラーメン屋に行った足で今度は楽器屋へ。実家にギターのカポ(弦を挟み、音程を変えるための道具)がなかったので。その次は、ホームセンターに行って、母の共同畑で使うための置き肥を購入しました。詳しいことはわからないのですが、成長の状況があまり芳しくないそうです。そのまま畑にも行って、肥料を撒いてきたのですが、晴れているのに急な雨。狐の嫁入りというやつですね。

ほんの2,3分で雨雲は通り過ぎ、後には美しい虹が出ました。くっきりとした虹を眺めながら実家に帰るべき車を走らせます。一応、大学院まで修了しているので、虹がどうして見えるのか説明。同じ色は観測地点から等距離にあるはず(間違っていたらごめんなさい)という話をしたり、故にどこまで行っても虹には追い付けないという話をしたりして、何だか塾講師時代のことを思い出しました。「理科が嫌いだ」という小学生にも色々と自然現象の仕組みについて話してやると、今度は自発的に「どうして雲ができるの?」とかそんなことを聞いてくるようになったのは、私の中でもちょっとした素敵な思い出です。子供には基本的に自然な好奇心というものが備わっているし、テストで点を取らせることもある面では重要ですが、それに終始して好奇心を殺してしまうようなものは教育ではないと、教育者でも何でもない私が言います。母に「あんたはそういう科学とか好きだねぇ。私には難しくてわかんないけど」と言われたので、私は少しムキになって科学の面白さを説明します。

確かに科学ってのはある意味理詰めだから、好き嫌いが出て来る部分もある。でも、理詰めが嫌いなロマンチストにも科学は楽しむことができる。例えば、今の見えている虹だって、さっきの「等距離」の原理を応用すれば、万人に対して虹は同じだけ遠くにあるっても言えるでしょ。みんな自分の目線から違う形の虹を見ているけど、その虹までの距離は一緒なワケ。ね、こう考えるとなんか名言っぽくなるでしょ。なぜそんな風に科学と名言みたいなのが密接な関係にあるかと言うと、科学「技術」は年々発展して、こんな風に信号で止まるとワイパーの速度が自動的に遅くなったりする機能も実現されたりしてるけど、でもこの世界を支配している物理法則は「科学」なんて言葉ができる前から変わっていないから。つまり、科学はどこまでも普遍的で、世界そのものなんだよ。人間の心さえそこには内包されているんだ。

と、まぁ、そんなことを力説しました。どれだけ母に響いているかはわかりませんが、ある意味ではこれが私の矜持の1つではありますし、できることなら私が物理教師になりたかった理由でもあります(その希望は私の怠惰によって破壊されましたが)。

実家に戻り、このブログを書き始めますが、15分ほどでどうにも耐えられないほどの眠気に襲われます。どうしても起きていられなくなり、ソファに横になりすぐに就寝。しばらくしてソファの脇で寂しがり屋の子猫が鳴いているので、抱き上げて再び就寝。次に目が覚めたとき、子猫は私の脚の間に挟まって寝ていました。寝起きの眠気は暴力的で、酷い頭痛がするほどでしたが、何とか体を起こし、少し寒々しい外の空気を5分ほど浴びて目を覚まし、この文章を書き始めました。

なんだかんだ、朝から色々と動き回っていたせいで消耗していたのかもしれません。思えば、皮膚科の待合室は込み合っていてストレスを感じ、イヤホンで耳を塞ぐ羽目になりましたし、ラーメン屋もがやがやとうるさかったです。色んな店を周ったのもそれなりに体力を消耗したのかもしれません。そんなこんなでもう午後7時を迎えようとしています。

 

さて、今日はこんなところで切り上げますか。

適応障害については特に何もチャレンジをしていないので書くことはありません。こんなただの日記が続いていくと思います。でも、穏やかな日々を何らかの記録に残せるというのは良いことかもしれませんね。どうせ起きていても今の私には何もすることはないんですから。

 

次回

eishiminato.hatenablog.com