霏々

音楽や小説など

適応障害と診断されまして… vol.4

昨日は記事の更新をお休みしてしまいました。久しぶりに活動的な1日を送り、時間と気力がなくなってしまいました。適応障害と診断されて4日目(10月18日)の活動内容とそこで私の体に起こったことなどをこれから書いていきます。

 

前回

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1.適応障害と診断されて4日目

まず、朝は8時にアラームをかけ、また1時間くらいグズグズしながら起床。これが私のモーニングルーティーン、という感じですね。ただ、これまで実家で朝食が出ていたのが、寮に戻ってきたことで朝食はなし。当然、食欲も無いので、朝食は見送ることに。朝方に騒音で1度目が覚めるもすぐにまた眠りにつくことができたのは良かったこと。でも、やはり朝の倦怠感はかなり酷い。目眩に近いものもあります。

それでも何とかトイレに立ち、シャワーを浴びて、外出の準備を始めます。全ての行動が鈍く、意味もなく途方にくれたりするので、とにかく時間がかかります。時間に余裕を持って起きたはずなのに、いったい何をやっていたんだ自分!?という感じでした。

が、何とか家を出る15分前には一通りの準備が完了。しかし、気分がまだ塞ぎ込んだままです。

そう言えば、この日の予定についてまだちゃんとお話ししていませんでしたね。前回の記事でも書きましたが、

 

1.会社に月曜からの研修資料を取りに行く。

2.友人と会って美術館に行く。

 

たったこれだけの予定です。

しかし、相も変わらず気が滅入ったままで、このままではかなり低いテンションで友人と会うことになってしまう…嫌な気持ちにさせていまうかも…しかも、いざ面と向かったら言い出せないかもしれない。そう考え、やっぱり自分の状況をあらかじめ知っておいてもらうために、簡単に自分が適応障害になったことをメッセージで伝えておきました。テンションがいつにも増して低いこと(私はもともと内気でテンション低めの人間なので)、動きや会話が鈍くなっていることを伝えました。

それだけ済ませると、私はまず11時に寮を出て会社へと向かいました。久しぶりの通勤路。秋の光と風が心地良いです。が、心の奥底には何とも言い難い不安感が...それでも駅についてベンチに座っていると、そこから見える長閑な景色に少し心が安らぎます。日曜ということもありますし、仕事に行くわけでもない。大丈夫。まだ普通の心持ちです。

電車に乗り込み、窓際へ。人はあまり多くなく座ることも可能でしたが、何となくドアの近くに陣取りました。まずは1駅。特に緊張していたつもりもなかったのですが、ドアが開いて外気が入ってくると、ほっとする感じがありました。これは単に健常者にも共通の反応なのか、それとも自分が参っている故の反応なのか。うまく見定められないまま電車は私を運んでいきます。

大きな駅で電車を乗り換え、そしていよいよ次は職場の最寄駅。駅に近づくにつれ、案の定と言うべきか平静を失っていきます。汗が染み出し、強い抑うつ感と動悸に襲われ、車窓から会社が見える辺りで無意識のうちに目をつぶってしまいます。頭が重く、電車のドアに頭ごともたれかかります。落ち着かなく、ほんの体の向きを変える程度ですが、車内でうろうろ。項垂れたまま駅の階段を上り、耐えられなくなったので、駅ビルの方へ1度逃避。トイレの個室で休みたいと思いながらもトイレを見つけられず…けれど、歩き回っているうちに少し落ち着いてきます。

意を決して、駅を離れ、会社の方へ歩いていきます。息苦しく、まともに顔を上げることができません。アスファルトを見たり、空を見たり、とりあえずどうにかこうにか歩を進め、少しずつ前進。しかし、会社に行く前に寄っていたコンビニや昼食を食べに行った蕎麦屋やラーメン屋を見ると、だんだんと眩暈がしてきて、途中道を逸れて、裏路地のガードレールで一休み。5分くらい音楽を聴いたり、深呼吸をして心を落ち着かせます。午後には友人との美術館の約束。それに間に合わせるためにはそろそろ行かなければなりません。私はなんとかいつもの自分を身体の奥底から引きずり出し、気合いを入れ直し、歩き出します。それでも重い足取り。信号で立ち止まると、そのままそこへしゃがみ込んでしまいそうになるのを何とか電柱にもたれかかりながら耐え、会社の敷地に足を踏み入れます。誰もいませんように、誰もいませんように…そう願いながら香事務所のドアを開け、鍵を開け、目的の書類を自分のデスクから探り出します。

が、もはやその時の記憶はほとんどありません。気がつけば、転げ落ちるように階段を降り、会社の外へ。汗はダラダラ。まるで泥棒に入ったみたいな感じです。来た道を戻ることができず、とにかく来た方向とは違う方向を選んで、泣きそうになりながら駆けだしました。走るのに疲れても、速足は止めることができず。気がつけば、全く知らない路地に出ていて、そこでようやく一息つくことができました。とりあえずミッション・コンプリート。額の汗を拭います。

スマホの地図アプリで駅までの道を調べるも、頭の中には「お昼ご飯食べなきゃ。でもお腹空いてないな。美術館までの電車の時間も調べないと。てか、もう絶対約束の時間に間に合わない。喉乾いた。頭痛い。汗臭くないかな。いや、汗の前に口が臭い」みたいな訳の分からないことが次々浮かんできます。それでも何とか電車に乗り、音楽を聴いていると次第に落ち着きを取り戻してきます。家族のラインにもとりあえず書類は盗んできたことを報告し、その返信を読んでいるとようやく「あ、遅れる旨、連絡しとかないと」ということに思い至ります。そして、遅れると言ってもわずか5分ということを再認識し、何をそんなに慌てていたんだと自分で馬鹿らしくなりました(もちろん、5分と言えど、遅刻は罪ですが)。

 

駅前で待ち合わせして、一通りの挨拶を済ませると、とりあえず簡単に今の自分の状態を説明しました。というよりも「しかけた」というのが正しいところです。実はこのブログの存在を打ち明けているのはその友人だけだったのですが、なんと気を利かせて私に会う前にざっと中身に目を通してくれていたのです。話が早い!

この記事も読まれるかと思うと、とても恥ずかしいのですが、本当に感謝しかありません。出不精の私を色々と美術館や舞台などに誘ってくれるので、大切な友人です。

と、まぁ、友人についてはこれくらいにして、とりあえず芸術鑑賞です。

美術館はそれなりに混んでもいましたが、基本静かなのでほとんどストレスはありません。久しぶりの美術館でしたが、やはり楽しいですね。惜しむらくは、私の感性が鈍っていることですが、それにしても様々な絵画をお互いの感想を話しながら観て回れるというのは、なんとも幸せなことです。絵画に関する親書を友人に勧められて読んでいたので、その親書の解釈の仕方を応用してみたり、なかなか有意義な時間でした。同時に、私にとっては適応障害と診断されてから、初めて家族以外の人と直接会って話す機会だったので、それがすんなりとやれていることにもとても嬉しさがありました。たった1点だけですが、好きな画家の絵も見れて満足。歴史のお勉強も少しできて、有意義な時間でした。

美術館の後はカフェに行って、コーヒー1杯で粘りながら、美術館の感想やお互いに読んだ本の話、それから仕事の話を色々としました。自分以上に仕事に悩んでいるではないか、と感じるような話もされて、いよいよ自分がこんな大袈裟に喚いていることが恥ずかしくなっても来ますが、それでも実際心と体が悲鳴を上げているんだもの。仕方がないじゃない。ともかく、色々な話をしていくうちに、自分もわりと普通な感じに戻れている感覚が生まれました。薬の副作用で倦怠感はあるし、何となく落ち着かないような感じも拭い切れませんでしたけれど。

ただありがたいことに夕方に差し掛かると、ちゃんとお腹が減ってきました。朝も昼も食べていなかったので当然と言えば当然なのですが、半日外に出て人と話しているという緊張や疲労がある状況でもきちんとお腹が減るというのはとてもありがたいことですね。私がリラックスできるような空間を作ってくれていた友人にも感謝です。

カフェを出て、場所を変え、夕食選び。複合型ビルの食事フロアを巡り、ロシア料理のお店に惹かれながらも「満席です」と断られ、(たぶん)スペイン料理のお店に。薬の効果を助長するということで大酒は控えるよう言われていましたがビールを1杯だけ。お酒が入るとなおのことお喋りもはずみ、小説や音楽の話をお互いにぶちまけあい、久しぶりの充実した時間。私が秘密裏に書き溜めているこのブログを教えている相手だけあって、本当に話が合うなーと毎回思います。こうやって自分の趣味の話を思う存分したり、新しい世界を見せてくれる相手がいることって本当に幸せなことですね。

と、そんなことを考えながらも、さすがに夜の8時にもなると疲れが出て来てしまいます。明日の研修も気になるし、酔いが醒めたらお薬も飲まなきゃなりません。最後の方はまた適応障害の症状が若干出て、落ち込みモードに入りつつも、何とか途中まで一緒の電車に乗って帰り、さきに電車を降りていく友人を見送りました。

そのまま電車に揺られ、ふいに「はっ」と酔いが醒めます。

明日からの研修で使う道具をいくつか会社に忘れてたー!!!!

会社に戻るか迷い、結局止めました。もうどうにでもなれ。いくらでも誤魔化せるし、忘れたら忘れたで評価が下がるだけだ。すでに評価なんてダダ下がりだろうから、もう私には関係ないもんね!もうなんでもいいや!

適応障害になる前だったら間違いなく会社に戻っていた私ですが、これは良い成長なのか悪い成長なのか…とほほ。

とりあえずそんな風にして、幸せだけどとても疲れた適応障害と診断されて4日目の出来事でした。あとは薬飲んで、目覚ましセットしてさっさと寝ましょー!

 

2.次回予告(適応障害と診断されて5日目~会社の研修~)

これはまた明日書きます。ただ、とりあえず研修1日目は何とかやり過ごし、こうして記事を書くだけの力が残されていました。でも、やっぱり疲れたので、少し早いですが今日はもう寝ます。いつもの半分の長さ!これくらいがやっぱり理想ですよね~

 

次回

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