霏々

音楽や小説など

Maison book girl <Amazon presents Live 2019.09.16 in 京都MUSE 2公演目>ライブレポート

Maison book girl(以下、ブクガ)のライブに初参戦してきました。

出不精かつ現在の居住区の問題でなかなかブクガのライブチケットを手に入れようとしてきませんでしたが、今回は新曲のCDにライブチケットがついてくるということで、「こりゃあ、いい」と買ってみた次第です。

仕事が不定休ということもあって、都合のつく日が京都ライブの日しかなく、「京都観光もついでに」と、2019.09.16の2公演目に参戦したわけですが、レンタカーで片道4時間半の一人旅……よく自分でもやったと思います。帰って来たのが深夜の1時で、今日も今日とて肉体労働。うむ、まぁ、お金を貰っている以上は仕方がない。

 

◆ ライブレポートを書くことについて

ちなみに、ライブレポートを書くのはこれが初めてです。私自身が、あまりライブレポートを読むのが得意じゃないからかもしれません(私が読んだことあるライブレポートは「とりあえず煽情的な言葉を使っていれば…」的な雰囲気が強いものが多かったのです)。また、私は記憶力が優れていないため、うまくライブの内容を覚えていられないんですよね。「うわぁ、よかったぁ」という感覚は残っているのですが、それを言語化するための具体的な材料が思い出せない……何度も同じ楽曲を繰り返し聴いて、そこで発見したことを書いていく「楽曲レビュー」とは全然違うような気がするのです。

しかしながら、ライブMCでの和田輪さんの言葉が心に残り、そして実際に今回のライブは私の中に結構大きな衝撃を残していったので、書いてみようという気持ちにもなりました。

それに、実はこのブログを更新するのが、もう何か月ぶりなんだろう?というくらいにはずっと書いてこなかったので、そろそろ書かなきゃと思っていたということもあります。いえ、ずっと色々と書いてはいたんですよ。凛として時雨の全楽曲レビューを書いている最中ですし、モー娘。のおすすめシングルベスト3を書いている最中でもあります。ただ、思い入れが強く、長編になってしまうが故、途中でガス欠を起こしているという事情もありまして……まぁ、そんなわけで気晴らしがてら、ライブレポートです。

 

◆ ライブレポート本編

さて、前置きが長くなりましたが、やってみましょう。なかなか要領を得ず読みにくい文章になってしまうかもしれませんが。

セトリはネットで漁った結果をもとに……おい、私の記憶力っ

 

1.闇色の朝

2.ending

3.rooms

4.karma

5.faithlessness

6.bed

7.NIGHTMARE

8.影の電車

9.狭い物語

10.veranda

11.夢

12.シルエット

13.言選り

enc. blue light

 

1曲ずつ語るのもアレなのですが、とりあえず1曲目の「闇色の朝」。最新曲で今回のライブチケットを手に入れるきっかけにもなったCDでも1曲目。ブクガライブ初参戦の私にとっては、映像美が凄いということはYouTubeの動画や、映像作品でも知っていましたが、やはり「生」は違いますね。八つ橋と生八つ橋くらい違います。はい、すみません。京都観光が楽しかったので、つい。終始美しさに圧倒された1曲目でした。ちなみに、時系列が前後しますが、開幕前のBGMとしてずっと同CD収録の「告白」のインストが流れていたので、気持ちよくブクガの世界観に入り込めました。

あと、こんなことを言うのは大変失礼なのですが、映像作品では多少ボーカルのブレが気になることもあったのですが、やはり「生」で聴くと全然良いですね。たとえブレたとしても「エモい」。そして、そのブレがむしろ有機的であり、無機的に緻密に構築された楽曲に、人間が作り上げているという手応えを与えてくれているように思います。

次に2曲目の「ending」も良かったです。ブクガのメンバーが直立不動で並んでいるところにBGMで「ending」が流れます。光の粒子に照らされたメンバーの足元から、徐々に「闇色の朝」のMVでも登場する「おじさん虫(勝手にそう呼んでます)」が這い上がって来る演出が何とも不気味で、「らしい」感じでした。並ぶと凸凹するメンバーの身体的関係性も素敵。

3曲目のroomも印象的でした(ヤバイ、これじゃあ全曲書いてしまう……)。楽曲やダンス、そしてライティングが良いのはもちろんですが、楽曲中の一瞬音が全部消えるところがあるじゃないですか。あの無音の時間が、楽曲が進んでいくにしたがって長くなっていってたんですよね。よくあんなの合わせられますね。ZAZEN BOYSかよ……初ライブだったので、そんな趣向が施されているとは知らず、驚きました。楽曲後半での長い無音時間に、メンバーがステップを踏む音だけが聴こえてきたのが、なんというかシュールでしたね。シュールレアリスムってこういうことを言うのかな、と言葉の意味も知らずに思ってしまいました。

4曲目の「karma」ですが、やっぱり「karma」はあの疾走感のおかげでライブのギアを入れてくれます。3拍子のワルツ的にリズムを感じても気持ちいいですし、激しいドラムの音を拾っても楽しいです。隣の人がワルツのリズムを感じている隣で、私はメロコアパンクでも聴いているような縦ノリをかましていましたが、そんなカオスな空間が出来上がるのはブクガのライブだけなんだろうな、と想ったり。

5曲目の「faithlessness」はキャッチーで大好きな曲です。この4,5曲目で一気に会場のテンションが上がったように思います。「普段、EXILEを聴いているような友達が、faithlessnessは好きって言ってた」的なことを何かのインタビューで井上唯さんが言っていただけあって、皆に愛される楽曲だと思うんですよね。イントロのピアニカの音に合わせたあのトロンボーンを吹く振付も可愛らしくて良いですし、何といっても間奏でファン皆がポリリズムのクラップを入れている現象が異様でした。

6曲目の「bed」については音源をまだ持っていないので、実はあまりノることができませんでした(反省……)。とは言え、初見だとこうなるよな、ということを久しぶりに感じられたのは良かったですね。誰か誘うあてがあるわけではないのですが、もし誰かを誘うことができたんだとしたら、事前に予習は欠かせないということをしっかり伝えようと思いました(笑)。でも、それでもやっぱり試行錯誤しながら「曲が終わるまでには、捉えてやる!」と身体を揺らしたり、足を踏み鳴らすのは楽しかったですね。

7曲目の「NIGHT MARE」では、電車の音をモチーフにしたインスト楽曲ですね。ライブの熱をいったんチルアウトし、また新たな世界観を構築してくれます。電車が夜の景色の中を走り去っていくようなライティングも印象的でしたね。楽曲の長さ分だけ通過を止めない電車は、どこか「永遠」を感じさせます。このままずっとライブが終わらなければ良いのに……

そして、8曲目の「影の電車」へと繋がっていくわけですね。初めてちゃんと踊りを見たように思いますが、電車をモチーフにしたダンスがとても可愛らしく、それと同時に美しかったです。イントロでしたかね? メンバーが縦一列に並んで、前の人の肩を掴んで、いわゆる「カノン(同じ振りだけど、輪唱みたいに1人ずつ拍をずらしていくやつ)」で肩をずらしていく振付なんて、電車がカーブを曲がるときみたいでキュートでした。どこかで見たかな~とも思いましたが、そう言えばスマイレージの「有頂天LOVE」の間奏でジェットコースターをモチーフにして似た振付がありましたね。2つのグループで全然温度感も意味も変わって来るのが面白いです。

9曲目の「狭い物語」はこのブログでも既にレビューをさせていただいております。

eishiminato.hatenablog.com

ぜひ、楽曲レビューを読んで、不可解なイントロでノレるようになりましょう。てか、メンバーはイヤモニもなく、必然的に「クリック音」とかもなしに(少なくともこの日は)、よく歌えますよね。この楽曲の最初のAメロなんて、sora tob sakanaの「広告の街」並み難しいと思います。だからこそ、皆様、楽曲レビューの方もぜひご一読を……さて、そんなことはさておき。この楽曲、本当に好きなんですよ。イントロやAメロの歌とリズムパターンが表と裏で全く噛みあってない謎な感じとか、サビのメロコア風のドラムとか、そして赤を基調にしたMVとか。MVでは落ちサビでの矢川葵さんの「エモさ」が大好きで、絶対「生」で観てやるんだ!と意気込んでいましたが、振付上しゃがんでしまうみたいで良く観られなかったのが残念でした。が、やはり良曲。MVと同じような感じで、赤い世界観から最後のサビでぱっと世界が広がるようなプロジェクションマッピングの美しさに鳥肌が立ちました。楽曲の展開がそれとリンクしているからこそという部分もありますが、青い空が映し出された瞬間は素晴らしい映画を観たときのような感動に包まれます。

10曲目の「veranda」は、YouTubeにアップされたライブ動画を見て、アルバム「image」の購入決断をさせてくれた思い出深い楽曲です。イントロから好きなわけですが、比較的わかりやすく楽器ごとに違うフレーズを奏でるポリリズムです。それでいて激しい。「僕はキメ顔でそう言った」でお馴染みの斧乃木余接の「いえーい」ピース的な振付も、目の前でやられるとより可愛かったですね。楽曲がシリアスで無機質なだけに、本当に斧乃木余接的なピースに見えました。あとは、楽曲の展開の繋ぎ目に現れる「パッ、パッ、パッ」というクラップ音に合わせて手拍子をするのも楽しかったです。

11曲目の「夢」。こちらも楽曲レビューを書いておりますので、どうぞ。

eishiminato.hatenablog.com

これを読んで、拍子不明のサビにもきちんとノってみよう! ポイントはバスドラとスネアの箇所と回数をきちんと覚えることだぞ! と、凝りもせず宣伝をしてみましたが、ライブ終盤の「夢」は反則ですね。どっぷりとブクガの世界観に浸った後で、この儚く、優しい楽曲はもう心を持っていかれること間違いなしです。また、ライブの楽曲の流れという意味でも、クラップ音が印象的な「veranda」からの「夢」のイントロは最高でした。「veranda」のクラップ音は明瞭なリズムとして楽曲を引っ張っていく役割を担っていましたが、「夢」のイントロはそんなクラップ音にエフェクト(人間が夢を見ている時の脳波がモチーフ)をかけて、すべてをほどいていきます。イントロが終わるにつれ、矢川葵さんのソロ歌唱が静かに始まります。ほかのメンバーは皆、床の上で眠っています。そんな演出も良かったです。

12曲目の「シルエット」は最新CDからの楽曲になりますが、この「シルエット」、本当に大好きです(この言葉を何度か使っていますね、私)。ブログが書けなかった理由の1つとして、この夏場は著しく体調を崩していたから、というのがありますが、その間に私を慰めてくれていたのは「シルエット」でした。疲労から意識が朦朧とする日々の中で、「シルエット」の冷たく優しい音を聴きながら倒れこむように眠り、そして意識のボタンを掛け違えてしまって疲れているのに眠れない夜は「シルエット」を聴きながら町を徘徊してお酒を飲みました。2週間近く微熱が下がらない日々にも、会社を休んでカーテンの隙間から昼の光を眺める日にも、そっとこの楽曲を聴いていました。

と、私のことばかりで申し訳ないのですが、そんな思い入れがあった大好きな楽曲だったので、ライブでやってくれたことが本当に嬉しかったです。そして、これまでの楽曲はプロジェクションマッピングを多用して、派手で煌びやかで美しいステージングでしたが、「シルエット」では一転、楽曲の世界観のように静かで崇高なステージ演出でした。ほとんど全編を通して、メンバーの背中側から客席に向かって光が注がれ、ステージの上にはメンバーの「シルエット」だけ。地鳴りのように会場の足元を揺らすベースの音。私自身が抱える個人的な想いも含め、すべてが神々しいステージングでした。

そして、13曲目の「言選り」。ピアノだけのどこか哀しい前奏は、前曲の「シルエット」の世界観を孕んだまま。そして、ヴァイオリンのフレーズが入ると楽曲は一転、明るい印象を放ちだします。イントロなどで目立つ、「カッ、カッ」という音に合わせてレーザーによるライティングが為されるのですが、これも非常に良かったですね。また、メンバーの姿がリアルタイムで(あるいは録画で)後ろに何重にもなって映し出される演出も幻想的で、そしてどこか不気味で美しかったです。リアルタイムなのか録画なのかを見極めようとなんかしてないで、もっと世界観に没頭していればよかったなぁ、と今になって反省したりしています(笑)。が、最後の手を振る、振付。そして、鍵を落とした音(私には鍵を落としたように聴こえます)。これらが脳裏から離れないくらいには、この楽曲を、このライブを楽しめたように思います。

ここで一度メンバーが捌けて、アンコールへと。

再登場してからの「Maison book girlです。よろしくお願いします。」にはちょっと笑ってしまいましたが、アイドルらしからぬMCの少なさ。でも、MCはやはり可愛らしく、アイドルっぽい感じでしたね。この日は珍しく和田輪さんが進行をしていました。普段ライブに行かないので、珍しいのかどうかわかりませんが、本人が「珍しく……」と言っていたので、きっと珍しいんでしょう。和田輪さんが一生懸命話した後で「喋れたよ。ママ~」と言っていたのは、面白いと同時になんか可愛くて、トキメキましたね。「全然話関係ないけど」という前置きのもと、コショージメグミさんが新発売のピスタチオ味のパピコを食べて、「この抹茶味のパピコ美味しい!」と言っていたと話す井上唯さんの破天荒ぶりにも驚かされました。今日、肉体労働の後、先輩がアイスを奢ってくれるというので、ついピスタチオ味のパピコを手に取ってしまいました。先輩から「どんな味なの?」と聞かれ、「言われなきゃ、抹茶味ですね」と答えて笑ってもらえたので、とりあえず井上唯さんとコショージメグミさんには心の中でお礼を言っておきました。

さて、ライブレポートを書くにあたっての動機として、和田輪さんのMCを持ち出したのも随分前になります。が、ここでようやくその件について話しましょう。

と言っても、別にそんな大した話でもないかもしれません。

単純に、ブクガはいわゆる「接触イベント」だったりが少なく、ライブが終わったらその後何もなく解散みたいなことが多いアイドルグループです(らしいです)。だから、あんまり関係性を深められないかもしれないけれど、こうやってライブをやって人が集まってくれるという事実から、「応援されているんだな」ということを感じることができる。そして、そんなアイドルだからこそ(要するに「接触」の機会が少ないアイドルだからこそという意味だと思いますが)、皆さんの口コミが本当に重要だと思っているそうです。少なくとも、和田輪さんは。また、そんな口コミの存在をネットで確かめることで、ブクガが応援されているという実感をメンバーも得ているんじゃないかな、なんて都合よく私は考えたわけでありまして。

まぁ、確かに私もこうやって色々と記事を書いてみてるわけですが、やっぱり閲覧数が伸びれば嬉しいですし、★がついたり、読者になってくださる方がいればそれもとっても嬉しいわけです。だから、「お前は認知厨だ」なんてことを言われようが(ま、誰にも言われないでしょうけど)、こうして記事を書くことで、誰かにブクガを好きになってもらえたり、あるいは運よくメンバーの目に留まって、こういう形でファン・ヲタクの存在がいることを知って、嬉しく思ってもらえることができたらいいな、と思って慣れないライブレポートを書いてみたわけであります。

さて、長々と無関係なことを書いてしまいましたが、最後に「blue light」です。MCでも「次が最後の曲です」というさらっとした紹介があって、楽曲が始まりました。ちなみに、これもずっと好きだった曲です。ブクガは世界観自体が好きで、だから全楽曲好きと言っても過言ではないのですが、それでも「blue light」は個人的には結構上位です。バイオリンの音が切ない比較的シンプルな7拍子の楽曲です(7拍子でシンプルってのも不思議な話ですけどね)。この楽曲も例によって、悲しく切なく、それでいてどこかそばに寄り添ってくれるような優しさを感じる楽曲ですよね。私はブクガのそういう部分が好きです。もちろん、「レインコートと首の無い鳥」みたいに強烈な世界観を持った楽曲も好きなのですが、やっぱり「楽曲だけが好き」ではなく、アーティスト・アイドル「Maison bok girlが好き」となるのはこういう楽曲があるからですね。「最後の曲です」という紹介があってからは、何というか音楽に身を浸すことだけに集中していたので、あんまり記憶という記憶がないんですよね。ただ、美しさに包まれた刺激的なライブの最後を締め括るには、最高の1曲だったように思います。食後の、温かく、本当に美味しいコーヒーみたいな。そんな感じの締め括りでした。

 

いやぁ、全編通して本当によかったです。もっと早くから行っていればよかったなぁ、と後悔するくらいには良いライブでした。若干、時間は短かったように思いますが、これくらいの長さは逆にちょうど良いかもしれませんね。演出もしやすいだろうし、メンバーも集中しやすいでしょうし、もちろん観る側も集中を保つことができます。2時間フルのライブも楽しいですが、意外と私は対バン形式の30分1本勝負みたいなものも好きです。限られた時間の中で何をどう詰め込むか。フルアルバムも好きですが、EPでも名盤は多いように思います。ま、ライブ時間に関してはそんな感じですね。

また、時間を作って行きたいと思います! 次はもっと近くで、しかも時間に余裕のあるタイミングで。

 

◆ コショージメグミの腹筋

これに1番ビックリしました。何なら、ブクガライブ初参戦の半分近い印象がこれでした。もう1曲目の、最初の最接近時にそれを見て、「すげぇ!」ってなりました。1人だけ腹筋が良く見える丈の短い衣装で、横を向いた瞬間なんて、片手の親指と人差指で回るんじゃないかってくらいウエストが細かったんですよ。

最近、私自身のお腹が自己主張を強めだしているので、ちょっと本当に憧れますね。というか、ブクガのライブで感性が刺激されたというところもかなりあるのですが、コショージメグミさんの腹筋を見て、少し私の生き方も変えてみようと思いました。

これまで私は精神こそが至高であり、精神を鍛え、深めることこそが人生唯一の目的であろうと考えてきました。大学時代を通して、自分の精神の形をこれまで色々と模索してきたわけですが、ここ最近になって自分の精神の形がおおよそ定形化してきたように思います。そんな自分がちょっと退屈であり、同時に仕事の忙しさにかまけて精神の模索をサボっている今の状態にはどこか閉塞感があります。だからこそ、最近は「自分は何のために生きているんだろう」、「何をやるべきだろうか」と漠然と考えることも多かったのですが、コショージメグミさんの腹筋を見て、「いや、次は肉体を見つめ直すべきなんじゃないか」とピンと来たわけです。

つまり、肉体に何か思想的可能性を感じるほどには、コショージメグミさんの腹筋は美しかったというわけです。変態的な話になってしまいますがね。

 

最後に…

久しぶりのブログです。凛として時雨の全楽曲レビューもきっとやり切ってみせます。もう少々お待ちください。

せっかくなので、京都観光の写真をちょっとだけ。

 

高校の修学旅行以来10年ぶりの京都でした。この10年の間に、自分は何を失い、何を手に入れたんでしょう。テロメアを短くして、食事という殺戮行為によって何千という命を無為にしてきただけかもしれません。

1973年のピンボール」の中で、ピンボールの腕前を自慢(自虐)する主人公に対して、会社の事務の女の子には「私には(そうやって誇りにできるものが)何もないわ」と言いました。それに対する主人公の答は「失くさずにすむ」というものでしたが、このことから鑑みるに、人間というものは持っているものはいずれ失うものではないでしょうか。

でも、10年という歳月はとりあえず、私をここに連れてきたわけです。そう、とりあえず。