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音楽や小説など

梁川奈々美 卒業発表 ~やなみんがもたらした可能性~

昨日、11月2日に梁川奈々美さんの、来年3月での卒業が発表されました。

個人的にはめちゃくちゃショックで仕方ありません。

Juice=Juiceは宮本佳林さんを中心に私としては箱推しの態勢でしたが、ハロプロの中でも唯一全楽曲を網羅しているグループです(まぁ、アルバムのおかげも多分にありますが)。

梁川さんを初めて認識したのは、まだ彼女が研修生の頃でしたかね。

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この「GREEN ROOM #26」の動画中に、「大好きだから絶対に許さない」のオーディションがありまして、「みんな上手いなぁ」、「急にハモリパートが逆になっても対応できるの凄すぎる!」と思っている中の1人に彼女がいました。

久々に動画を見返しましたが、やっぱりみんなすごいです。梁川さんは惜しくも最終選考から漏れてしまいましたが、この映像に出てくるほとんどがデビューしていることを考えれば、まだまだ研修生暦の浅い彼女が残念な結果になってしまったのも仕方のないことでしょう。

船木結さんとデュエットしている映像もあり、個人的には「あぁ、この頃からか」と何というか微笑ましくもあり、今となってはちょっと寂しくなるようなそんな気持ちにもなりました。

 

*ここからもこんな感じで、私の個人的な回想が始まるので、「研修生加入時の動画がないじゃないか」とか「もっとこんなエピソードもあっただろう」というご意見の方もいらっしゃるとは思いますが、そういった年表の正確性を求められる方には、以下の文章等をお読みになることはオススメしません。

 

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このハロステではカントリー・ガールズ加入のインタビューを受けていますが、最初から自分のラ行の滑舌について言及している辺りは流石ですよね。受け答えもやはり子役感満載ですし、彼女の特徴が溢れ出ています。アルトサックスも思ったよりもしっかりと吹けていますね笑。彼女のアルトサックスに関しては「涙のリクエスト」でさっぱりだった、という印象しかなかったもので笑。

私は宮本佳林さん推しなので、梁川さんも船木さんも「佳林ちゃん推し」ということで、この2人のカントリー・ガールズ加入には非常にテンションが上がったのを覚えています。

 

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そして、ほとんど伝説と化した「Girls Night Out」のやなふな回。名言「逆に聞くけど」は後編の江ノ島ロケ総括の場面ですね。

いつから「やなふな」という言葉が生まれたのか正確なところは知りませんが、この動画を通じて、2人は良いコンビになるだろうなという感じが伺えました。身長もほとんど同じ。ベクトルは違くても、良い意味で新人感のない、芸達者な2人。

実は私は、この頃、あまり2人についてそこまで注目していなかったのですが(ちぃちゃん、ちぃちゃん言っていたので笑)、それでもこの江ノ島ロケは楽しんで見ていたような気がします。嗣永桃子さんのもとで、これから逞しく成長していくであろう2人を遠くから見守っているくらいの心境であったことをここに白状致します。

 

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 そして、「ブギウギLOVE」ですね。私の最初の推しである田中れいなさんも絶賛したというこの曲。本当に、新しいカントリー・ガールズ誕生という感じでしたね。どちらかと言えば、船木さんのがなり歌唱がこういったテイストをもたらしてくれたようにも思いますが、ちっちゃな女の子たちがオールディーズっぽいテイストの曲を歌っているという構図は、島村嬉歌さん在籍時代から徹底されており、カントリー・ガールズの「作りもの感」(この言葉があまり良く受け止められないようであれば、「着せ替え人形感」…これもあまり良い感じになりませんね笑)をさらに推し進めてくれたように思います。すでに歴史的に完成された音楽を、デフォルメして楽しくお届けするというカントリー・ガールズのスタイルは私にもビビっと来ていました。

 

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私はハロヲタではありますが、申し訳ないことに金銭的な余裕がないため、本当に気に入った楽曲の場合しかCDを買わないことにしています(その割には、たまにジャケ写買いをして失敗することも多いですが笑)。そんな私が、CD購入を即決した「恋はマグネット」という曲です。先ほどの「ブギウギLOVE」とトリプルA面で発売されました。

稲場愛香さんと山木梨沙さんを主役に立てたかのような印象がある楽曲ですが、これもまた大好きな楽曲なんですよね。一時期、この楽曲を題材に何かを書こうと思っていた時期もあったくらいです(結局、書いてみて上手くいかず、断念しましたが)。これまた懐かしい感じのアイドルソングですが、ひんやりとした空気感が良いんですよね。

ブギウギLOVE」ではロカビリーの弾むようなワイルドさを、「恋はマグネット」ではおしとやかに決めているカントリーのメンバー。中でも、新加入の2人は新人とは思えないパフォーマンスを見せてくれています。まぁ、とは言え、梁川さんも船木さんもちょっと堅い部分は見えますが。でも、それがまた可愛いんですよね!

 

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(公式で公開している映像ではないので誰かに怒られそうですが)

やなふなの「レディーマーメイド」、良い感じです。

 

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 このハロステでは、やなふなの「あぁ いいな」が見られます。いつの間にか、やなふなと言ったら「あぁ いいな」という感じが個人的にはあります。まーどぅーの「ロボキッス」みたいな感じで。

 

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2人のライバルでありながら、お互いに助け合う関係、好きです。本当に。

結局、梁川さんのカントリー時代は、どちらかと言うと、「カントリー・ガールズのメンバー」と「やなふな」という印象が主たるものではあったように思います。失礼な話だとは思いますが、そんな感じで2人の印象が私の中に積み上がっていきました。

 

そして、ついにJuice=Juiceとの兼任が始まります。

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個人的には、この決定がハロプロにとって正解だったのかはまだわかりません。

もちろん、梁川さんと段原瑠々さんの2人が加入することでJuice=Juiceは新たな武器を手に入れ、歌唱力もほとんど伸び切って正直飽和気味だったと言わざるを得ない状況が打開されたので、良かった部分も大きいとは思います。しかしながら、グループを兼任するということは難しいことだと思いますし、実際に梁川さんのブログでも

気持ちの整理をつけることに必死でした

 とありました。どちらかと言うと、「憧れのJuice=Juiceさんに加入する」ということに対する葛藤という文脈ではありますが、まぁ、いずれにせよ兼任というのは並なことではないですよね。

カントリー・ガールズでは、嗣永さんのもとで「おしゃべりで、こましゃくれた子」というキャラクターを得ていた梁川さんですが、果たしてJuice=Juiceでそのキャラクターが活かせるのか。いや、そもそもJuice=Juiceは歌やパフォーマンスを軸にここまで育ってきたグループです。似たグループなんて何一つないと思いますが、それでもカントリー・ガールズからはかなり遠く離れたコンセプトを持ったグループだと個人的には思っています。

 

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そして、加入当初はファンから不安視されていた2人も、名曲「Fiesta Fiesta」で一気に2人を歓迎するモードになります。特に段原さんの方は、曲頭の「情熱を解き放とう~♪」で皆を感心させ、多くのファンに「この加入は正解だった」と言わしめました。

対する梁川さんですが、個人的には「やなみんはトークでJuice=Juiceに進化をもたらしてくれるだろう」という期待が大きかったように思います。正直、Juice=Juiceはカントリー・ガールズのようなコントみたいなことはできませんし、アンジュルムのようにはっちゃけることもできません。私は、Juice=Juiceの年頃の女の子がただ集まっているだけみたいな雰囲気は好きですが、たしかに対外的な惹きは多くないですもんね。ですから、ファンとしては「カントリーからトークの上手い子が入って来る。これで、ジュースも対外的に魅力を伝えやすいグループになるぞ」という期待を持ってしまうのもわからなくはなかったのです。

しかし、グループの雰囲気を外からやって来た後輩が一変させるというのは難しいことです。もちろん、梁川さんのキャラクターはJuice=Juiceに新しい風を吹き込んでくれましたが、「こましゃくれた子」のキャラではなかなか周りも活かしきることはできず、「あざとくて、甘え上手」というキャラに最終的には落ち着いたのではないかと思います。今までカントリーでは、要所々々で「こましゃくれた子」キャラで存在感を出してきましたが、もともとJuice=Juiceはキャラクターで戦うグループではありませんし、「あざとくて、甘え上手」というキャラでなかなか存在感を出していくのも難しいような気がします。個人的には、次第に梁川さんの中で不安が育っていってしまったのではないかなぁ、という気がします。

ですが、私としてはJuice=Juiceに来て、愚直にパフォーマンスを磨いていく梁川さんの姿が本当に好きだったのです。中でも感動したのは、「SEXY SEXY」。

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楽曲としても素晴らしいと思いますが、この曲は梁川奈々美さんが中心にいてこそ、真価を発揮する楽曲だと思っています。Juice=Juiceの最初のグループコンセプトは「幼い子たちが背伸びしてカッコよくてお洒落な歌とダンスをする」でした。その頃を彷彿とさせる大人っぽい楽曲。しかし、それがある種のカタルシスを感じさせ、芸術としての説得力を持っていたのは、幼い外見の梁川さんが一番妖艶に輝いていたからだと思います。初期メンバーの5人も大人になり、あまり苦も無く「色っぽさ」を出せるようになってきました。しかし、それを凌ぐほどの梁川さんの「色っぽさ」。「幼いのに色っぽい」というのがたまりません。と、こんなことを書くと変態っぽくなりますが、これはもう仕方のないことですね笑。

カントリー時代には、「色っぽい」などとたまに言われることがあっても、どちらかと言えば、おふざけみたいなノリが多かったように思います。しかし、兼任をはじめ、髪型も「でこ出し」をやめて、メイクも大人っぽくなった梁川さん。写真集も出して、ビジュアル面での評価もさらに上がって来ました。そして、これは言っていいのかわかりませんが、「Juice=Juiceとの兼任が始まってからの苦悩」のようなものが、この楽曲には滲み出ているような感じがするのです。いや、別に兼任など関係なく、梁川さんから感じる自然な影の色味がこの楽曲の触り心地を決定づけてくれました。

読書が好きな梁川さん。そんな彼女の知性と影が入り混じって、楽曲の妖艶かつ、どこか冷ややかな孤独を感じさせる雰囲気が作り上げられているように思います。色気や知性という面では、メンバーの金澤さんも素晴らしいですが、彼女の色気は「影」ではないような気がするんですよね。共感してくれる方はいらっしゃいますかね?

そして、ここまで来ると、梁川さんがJuice=Juiceにもたらしてくれたのが、何であるのかということをもう一度考え直す必要がありそうです。

つまり、梁川さんはJuice=Juiceの初期コンセプトであった「背伸び感」と、ほかのメンバーが持ちえない「影」という印象をもたらしてくれたように思うのです。そして、言うまでもなく、「努力する」ということも。Juice=Juiceの1つの歴史として、「パフォーマンスレベル向上のストーリー」があります。5人時代のちょうど「Magic of Love」を対外ライブでやり始めたくらいの時期。あの辺りからのワクワク感ったら、ありませんでした。そのときのワクワク感を梁川さんからは強く感じていました。

 

すばらしい先輩に囲まれながら、精一杯背伸びをして、苦悩しながらも一歩々々成長していく。

 

そんな梁川さんをいつまでも応援していきたい、と思っていた矢先の今回の卒業決意の発表でした。「SEXY SEXY」という楽曲で、その可能性の片鱗が見えていただけに残念でなりません。

しかし、同時に彼女の可能性はアイドルという枠組みに収まれば良いというものではありません。彼女の知性はアイドル以外の場面でも活きてくるでしょうし、彼女の実直な人となりはどんな場所でも重宝されるでしょう。大学に入ったら、様々な経験をして、より素晴らしい人間・女性になってくれることを期待します。ただ、それをこの目で見られなくなるというのが、私としてはただただ寂しいことなのです。

 

最後に、まったくもってバカみたいな話ですが、船木さんのブログから言葉を引用させていただきたいと思います。

最後が見えていたらそこから逆算するのにって、いつも思います。 

 愛情あふれる素晴らしい言葉だと思います。

でも、きっと梁川さんにも「最後」なんて見えていないと思います。今回のこの決断が、単なる「最後」になんてならないように、これからの彼女の人生の全てが素晴らしいものであるように、ずっと応援していきたいなと思います。

やなみんが卒業してしまった後でも、彼女に関わったすべての人を応援していくことで、彼女の未来が少しでも明るくなってくれればいいな、と思います。

 

残り、4ヶ月。がんばってください!!!

 

(追記)

この記事を書いてから数日間、やなみんについて色々と考えていました。そこで、思ったことのがあるので、こうして追記をさせていただきます。

「Juice=Juiceの良さってなんだろう?」と考えたときに、それは皆がそれぞれの武器で輝いているところだと思うんです。特に初期メンバーは1人ひとりが自分の特徴をしっかりと踏まえて、その特徴を存分に活かす形でグループに貢献しています。「歌だったら高木さん」という感じもありますが、とは言え、ほかのメンバーも高木さんにはない歌の良さを持っていますし、そういうのはつまるところキャラクターというところを超えた人間性にあると思うんですよね。

そして、そういった自分の活かし方というのは、とても前向きなものだと思うのです。もちろん「自分はあの子にはここで勝てないから」という思考もあるでしょう。けれど、そういうのを踏まえて自分の強みだと思ったところはとことん伸ばしていく。そういった伸び々びとした自己成長への意識がJuice=Juiceの持っている魅力の1つだと思うのです。

そして、もちろんそれはカントリー・ガールズにも言えることです。ただ、カントリー・ガールズの方はもう少し役割がはっきりとしているような気がします。PMだった嗣永桃子さんの鋭い目で見つけ出した、それぞれの人間性や個性をうまくデフォルメして作り上げた個々のキャラクター。やなみんもカントリーでは上述したような「こましゃくれた子」、そして「ちょっと浮いている?」みたいなキャラクターがありました。

しかしながら、それだけではJuice=Juiceではやっていくことが難しかったのではないかということも上述した通りです。カントリーよりもジュースの方がナチュラルな個性なんですよね。だからこそ、やなみんは自分の個性を見失ってしまいかねないわけです。「自分っていったいなんだろう?」という問が生まれるのも必然ではないかと私には思えます。やなみんがどうこうとか、グループがどうこうっていうよりは、単純にそういった物事の流れにはまってしまった、というのが私の意見です。

「自分」というものについて自問しなければならないという環境は、精神的にかなりの苦痛を伴うと私は思っています。初期のジュースも、グループの個性というところで悩んでいたように感じているのですが、それでも「真摯にパフォーマンスに打ち込む」という切り口から、現在のような自然と内から光る個性を打ち出せるグループになりました。そんな成長を遂げたグループの中に放り込まれたやなみんにとって、周りの先輩たちが持っているもの(=個性の輝き)はきっと眩し過ぎるくらいのものだったんじゃないかと想像できます。賢いやなみんは、きっとそんな先輩達と自分を比較せざるを得なかったと思うのです。完全な新人のるーちゃんとは違って、「自分は経験者なんだ」という想いや「カントリーの看板も背負ってるんだ」という自負もあったでしょう。そして、るーちゃんもまた強烈な輝けるポイントを持っている子です。周りと自分との比較、そして頭上にずっと付き纏う「自分っていったいなんだろう?」という問い。

それはやなみんからしたら苦痛でしかなかったかもしれません。もちろん、すべて私の勝手な想像でしかありませんけどね。

でも、そんな輝かしいグループの中でも、私がもっとも興味を惹かれていたのは梁川奈々美さんだったとこの数日で気がつきました。私もやなみんと同じく佳林ちゃん推しですし、佳林ちゃんを除いてもJuice=Juiceに関しては強烈な箱推しです。メンバー全員大好きです。しかし、最近気になっていたのは断トツでやなみん。というか、私の目にはやなみんが一番目立っていたように思います。

それは何故なのか。

この1日、2日考えていました。そしてその答は、上述の通り、私がやなみんの「影」に惹かれていたからだと思います。要は、やなみんの「自分とは?」という自問が作り上げる、ほんの少しだけ周囲よりも低い温度感……それが彼女の魅力だと思ったんです。周りが前向きな個性で自らを輝かせている中で、一歩引いた位置にいるやなみんの雰囲気。それはやなみん本人が望んでいたものではないかもしれませんが、私からしたらそれは立派な魅力だったんです。

もし仮に、「私には別に何もない。そして、別に何も欲しくないの」みたいな境地に彼女が意図的に辿り着けたとしたら……そう考えると、彼女の可能性が惜しくてたまりません。もちろん、やなみんはもっと明るい性格ですけどね笑。でも、迷いやある程度の諦め、諦めという言葉が悪ければ「必死になり過ぎない」ですとか、「輝きすぎない」という形の魅力も絶対に存在すると思うんです。それでも、ひたむきにパフォーマンスを向上させ、少しずつ自分を高めていき、そのうえでちょっと斜に構えたような魅力を出せるとしたら、頭の良いやなみんしかいなかったんじゃないかなぁ、と思ってしまうのです。

これまで私の勝手な想像で勝手に話を進めてきましたが、もしやなみんが自分の魅力について答を見出せないことが、僅かでも卒業という決心の後押しをしてしまったのであれば、そんな残念なことはありません。やなみんは今のやなみんで十分に魅力的だった。現に、様々な動画サイトや掲示板で、「最近やなみんが気になる」とコメントしていた人はたくさんいました(写真集の影響も多少あったでしょうが笑)。100%私と同じ考えというわけでなくても、私と似た感覚を持ってくださる人はそれなりにいらっしゃると思います。ほとんど完璧なパフォーマンス集団となっていたJuice=Juiceに、単純なパフォーマンスとしての武器ではなく、まったく別の角度から新しい可能性をもたらしてくれたのはやなみんだと私は思うのです。

繰り返しになりますが、そんなやなみんがセンターに位置しての「SEXY SEXY」は本当に素晴らしい楽曲・MVになっています。「ブラック・バタフライ」や「背伸び」のようにしっとりとした感じの曲もこれまでありましたが、それとは絶対的に何かが違うのです。やなみんのおかげで全く新しい表現に達したと思うのです。

長くなりましたが、溢れる想い止まらず、一息にここまで書いてしまいました。

最後にもう一度、「やなみんは魅力的な子」。そのことをもっと多くの人や、そして何よりも本人にも知ってもらいたいなぁ、という秋の夜長の独り言でした。